2017年1月8日「主を求め、御言葉に生きる」T列王記16:1〜34
序−勝ち組になる、強ければいい、自分を押し出す方が得、そんな言葉が巷間に流れていますが、そうでない人が傷付くだけでなく、結局はそうしている人々も幸いにはなれないようです。聖書は人がそのような世の中でどうなって行くのか、どうすれば幸いに生きられるのかを見せています。
T−謀反が謀反を呼ぶ、罪の連鎖−1〜22
T列王記16章には、北イスラエルの王たちの交代が記されています。信仰を失い、肉の力によって行動する王たちの姿を見せています。ヤロブアムの息子ナダブの悪が多いからとバシャが謀反を起こし、ナダブを殺して王になりました。15:26〜27。力で王となったバシャは、ヤロブアムの道に歩み、民に罪を犯させ、主の怒りを引き起こすようになりました。1〜2節。そのために、ヤロブアムの家のようになると言われました。3〜4節。
バシャの子エラが代わって王となると、同じく主の目の前にあらゆる悪を行い、主の怒りを引き起こしました。6〜7節。彼は父ほど強力な統治をしていなかったようです。家来の家で酒に酔っているエラを戦車隊長のジムリが殺し、王となりました。9〜10節。力と欲が前面で出て来れば、人の世は、非道と権力争いが日常化します。混乱した現代社会でも、力と欲のために騙しや非道が増加しています。ジムリはバシャの家を完全に滅ぼします。男は一人も残さず殺すという殺戮を敢行しました。バシャがヤロブアムの家にしたことをバシャの家もされたのです。11〜13節。
謀反を起こして王になったジムリの統治も長くは続きません。謀反は、別の謀反を生みます。エラが殺害されたというニュースは、またたくまに広がり、ペリシテのギベトンに駐留していたイスラエル軍に伝えられました。兵士たちは、指揮官であったオムリを王に推戴しました。15〜16節。オムリが王宮に進撃してジムリを圧迫し、取り囲まれたジムリは王宮に火をつけ、自決してしまいます。17〜18節。織田信長に謀反した明智光秀のような短い天下でした。
しかし、光秀を倒した秀吉が、織田家の筆頭家老柴田勝家と戦って、後を引き継いだように、北イスラエルの勢力を二分していたティブニがいたのですが、ティブニよりオムリの方が「強かったので」、オムリが王となりました。21〜22節。悪い王が弱くなったからと逆らい、謀反を起こしますが、自分も悪い王となり、謀反によって滅ぼされるということが繰り返されています。すべて、その先祖ヤロブアムの悪、すなわち偶像崇拝の悪、反逆の悪を見習って行っていた結果です。結局、イスラエルは政治的混乱と偶像崇拝の罪の中で悪い王が続き、精神的には暗黒時代 となりました。
このように信仰がなく、偶像崇拝が多かった北イスラエルは、謀反と内戦による流血と殺戮が止まりませんでした。誰が勝ち組になりましたか。強いことが良かったのですか。王たちの姿は、肉の欲を満足させ、力による生き方は、決して幸いにはなれないことを表しています。肉の欲を満足させる力は、力で滅ぼされます。私たちが、このような姿を悪者たちの末路だと他人事に見るなら、危ないです。私たちも、有形無形の偶像を心に抱く危険があり、肉の思いに翻弄されることもあります。私たちの肉と罪を省みます。マタイ7:1〜5。
なぜ悪い王を力で滅ぼして、自分も悪い王になり、滅ぶのでしょうか。謀反が謀反を生じさせたのは、なぜでしょうか。罪の連鎖です。罪は連鎖するものです。ローマ5:12,14。人として生まれたならば、すべての人が罪を持っています。ですから、イエス様の十字架による救いが必要なのです。ローマ5:17〜18。イエス様お一人の救いのみ業が、信じるすべての人に及びます。人は、見聞きして、体験したことを自分もしてしまうのです。虐待を受けた人が親になり、虐待をしてしまうということがあります。信仰が継承されて、信仰で造り変えられることがなければ、肉の欲に翻弄され、肉の強さに左右されるのです。強くても優しくなければとセリフがありますが、王たちの姿が示すのは、強くても信仰がなければということです。そして、弱くても信仰があれば恵みがあります。Uコリント12:9。
U−誰よりも主の前に悪を行った−23〜33
王になったオムリは、難攻不落の城をサマリアに造り、強力な統治しました。23〜24節。オムリ王朝は、力強さで安定したものとなります。アッシリヤ帝国から、北イスラエルはオムリの家と呼ばれるようになりました。オムリは、これまでの王と同じく、ヤロブアムのすべての道に歩み、イスラエルに罪を犯させ、主の怒りを引き起こしただけでなく、彼以前の王の誰よりも悪いことをし、主の目の前に悪を行いました。25〜26節。力を追求し、さらに悪が強化され、罪に罪が増し加わります。ヤコブ1:14〜15。人は自分の欲によって誘惑され、欲と力によって罪が増し加わります。
将軍オムリの立てた王権は、典型的な軍事政権による王朝です。軍事政権は力がすべてです。力と欲と悪は止めが効かなくなります。偶像は野放しとなり、力で統治し、力で抑えます。こうして、オムリは強力な王朝を立てました。悪と力は、何を生み出すのでしょう。
オムリの強力な軍事政権は、アハブというモンスターの誕生させることになります。30〜33節。オムリよりももっと主の前に悪を行いました。「ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった」というほどです。さらに彼の后となったのが、稀代の悪女イゼベル女王です。アハブより強力な怪物と言ってよいでしょう。エテバアル、バアルと一緒にという名のシドン人の王の娘であったイゼベルの影響で、偶像バアルをイスラエルに持ち込み、この二人によって南ユダ王国は大変な状況へと堕して行きます。
混乱していた北イスラエルに、オムリの強力な軍事政権によって、力による安定がもたらされましたが、怪物を生み出しました。このような怪物がどこから出て来るのでしょうか。強権と偶像によって怪物が生まれます。混乱した現代がオムリによる安定を望むなら、アハブが現れるでしょう。アハブでなく、ダビデが現れるのを望みます。
押しの強いのがコミュニケーション能力と勘違いする人がいます。他人の気持ちを忖度したり斟酌することなく、人に感情をぶつけ、人を馬鹿にして周りに不快感や心の傷を与えます。対人関係で取り組むべきは、自分の押し出しでなく、周りの人を引き立てることです。
V−主のことばのとおり−34
最後に王朝興亡史とは関係のないような事が記されています。34節。ヒエルがエリコを再建した時、長男と末の息子を失ったという記事です。それは、イスラエルのカナン入国の際にエリコが滅んだ時の警告を破ったからです。ヨシュア6:26。なぜ、王朝興亡史の最後にこのような話が記されているのでしょうか。「主の御言葉の通りであった」ということが共通しています。力で押した悪い王が御言葉通りに滅んだように、御言葉の通り、主の御旨がなされたことが強調されています。どんなに混乱した悪い時代であっても、御言葉だけは実現して行くということです。
この時代、アハブとイゼベルによって偶像と悪が北イスラエル王国に蔓延することになりますが、民はどうだったのでしょうか。民もそれを許した、加担したということです。人々も堕落して、王たちと共に御言葉に耳をかさなかったということを、このエリコ再建のヒエルに起こった悲劇が物語っています。ヒエルの悲劇は、主の御言葉を無視した、御言葉の警告に耳をかさなかったことの結果です。
どんなに悪い時代であっても、混乱とわざわいの多い世であっても、御言葉があることが希望です。エレミヤ29:11。現代も欲と力が横行する混乱の時代です。私たちは、このような世の中にあって、御言葉をしっかり握って、世の光として輝いて生きることを願います。それが、イエス様に救われた者の生きる道だからです。ピリピ2:14〜16。ですから、私たちが証しをし、福音を伝える時にも、私たち自身が、まず悔い改めの生活をしながら福音を伝えるならば、祝されるでしょう。
この時代、北イスラエル王国は、4王朝6王が交代しましたが、南ユダ王国はどうだったのでしょう。10,15,23,29節。その間、南ユダ王国は、アサ王一人だけです。どうして、こんなに違うのでしょうか。北イスラエル歴代の王になくて、アサ王にあったものがありました。それは、何でしょう。
アサは、主の御目に適うことを行い、偶像を取り除き、民が主を求めるようにさせ、御言葉に聞き従うようにさせました。U歴代14:2〜4。アサ王自身、クシュが攻めて来た時、神様を求めて、祈り、主に拠り頼み、主によって戦いました。U歴代14:9〜12。強い者を助けるのも弱い者を助けるのも主にあっては変わらない、どんなに人が強くても神の力には及ばないと証ししています。素晴らしい神信頼の祈りです。祈りこそ、最も強力な武器であり、危機の時に祈れば、その叫びを主は聞いてくださいます。
私たちも、人々が力や欲を満足させることを求め、騙しや悪が横行する混乱の時代に生きています。力やお金、欲を満足させるというような偶像が、私たちの希望や拠り所とすることはできません。私たちには、変わらない真理の御言葉があります。イエス様の救いによる罪の赦しと天国人の国籍があります。ですから、私たちは弱くてもいい、神の前に御言葉に聞き従って生きるだけです。困難の中でも、希望をもって御言葉で生きるのです。悪を捨て去り、素直に御言葉で生きることが幸いです。ヤコブ1:21。
T列王記
16:1 そのとき、ハナニの子エフーにバシャに対する次のような【主】のことばがあった。
16:2 「わたしはあなたをちりから引き上げ、わたしの民イスラエルの君主としたが、あなたはヤロブアムの道に歩み、わたしの民イスラエルに罪を犯させ、その罪によってわたしの怒りを引き起こした。
16:3 それで今、わたしはバシャとその家族とを除き去り、あなたの家をネバテの子ヤロブアムの家のようにする。
16:4 バシャに属する者で、町で死ぬ者は犬がこれを食らい、野で死ぬ者は空の鳥がこれを食らう。」
16:5 バシャのその他の業績、彼の行った事、およびその功績、それはイスラエルの王たちの年代記の書にしるされているではないか。
16:6 バシャは彼の先祖たちとともに眠り、ティルツァに葬られた。彼の子エラが代わって王となった。
16:7 【主】のことばはまた、ハナニの子、預言者エフーを通して、バシャとその家とに向けられた。それは、彼が主の目の前にあらゆる悪を行い、その手のわざによって主の怒りを引き起こし、ヤロブアムの家のようになり、また、彼がヤロブアムを打ち殺したからである。
16:8 ユダの王アサの第二十六年に、バシャの子エラがティルツァで、イスラエルの王となった。治世は二年である。
16:9 彼がティルツァにいて、ティルツァの王の家のつかさアルツァの家で酒を飲んで酔っていたとき、彼の家来で、戦車隊の半分の長であるジムリが彼に謀反を企てた。
16:10 ユダの王アサの第二十七年に、ジムリは入って来て、彼を打ち殺し、彼に代わって王となった。
16:11 彼が王となり、王座に着くとすぐ、彼はバシャの全家を打ち、小わっぱから、親類、友人に至るまで、ひとりも残さなかった。
16:12 こうして、ジムリはバシャの全家を根絶やしにした。預言者エフーによってバシャに言われた【主】のことばのとおりであった。
16:13 これは、バシャのすべての罪と、その子エラの罪のためであって、彼らが罪を犯し、また、彼らがイスラエルに罪を犯させ、彼らのむなしい神々によって、イスラエルの神、【主】の怒りを引き起こしたためである。
16:14 エラのその他の業績、彼の行ったすべての事、それはイスラエルの王たちの年代記の書にしるされているではないか。
16:15 ユダの王アサの第二十七年に、ジムリが七日間ティルツァで王となった。そのとき、民はペリシテ人のギベトンに対して陣を敷いていた。
16:16 陣を敷いていたこの民は、「ジムリが謀反を起こして王を打ち殺した」と言うことを聞いた。すると、全イスラエルがその日、その陣営で将軍オムリをイスラエルの王とした。
16:17 オムリは全イスラエルとともにギベトンから上って来て、ティルツァを包囲した。
16:18 ジムリは町が攻め取られるのを見ると、王宮の高殿に入り、みずから王宮に火を放って死んだ。
16:19 これは、彼が罪を犯して【主】の目の前に悪を行い、ヤロブアムの道に歩んだその罪のためであり、イスラエルに罪を犯させた彼の罪のためであった。
16:20 ジムリのその他の業績、彼の企てた謀反、それはイスラエルの王たちの年代記の書にしるされているではないか。
16:21 当時、イスラエルの民は二派に分裂していた。民の半分はギナテの子ティブニに従って彼を王にしようとし、あとの半分はオムリに従った。
16:22 オムリに従った民は、ギナテの子ティブニに従った民より強かったので、ティブニが死ぬとオムリが王となった。
16:23 ユダの王アサの第三十一年に、オムリはイスラエルの王となり、十二年間、王であった。六年間はティルツァで王であった。
16:24 彼は銀二タラントでシェメルからサマリヤの山を買い、その山に町を建て、彼が建てたこの町の名を、その山の持ち主であったシェメルの名にちなんでサマリヤと名づけた。
16:25 オムリは【主】の目の前に悪を行い、彼以前のだれよりも悪いことをした。
16:26 彼はネバテの子ヤロブアムのすべての道に歩み、イスラエルに罪を犯させ、彼らのむなしい神々によってイスラエルの神、【主】の怒りを引き起こした。
16:27 オムリの行ったその他の業績、彼の立てた功績、それはイスラエルの王たちの年代記の書にしるされているではないか。
16:28 オムリは彼の先祖たちとともに眠り、サマリヤに葬られた。彼の子アハブが代わって王となった。
16:29 オムリの子アハブは、ユダの王アサの第三十八年に、イスラエルの王となった。オムリの子アハブはサマリヤで二十二年間、イスラエルの王であった。
16:30 オムリの子アハブは、彼以前のだれよりも【主】の目の前に悪を行った。
16:31 彼にとっては、ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった。それどころか彼は、シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり、行ってバアルに仕え、それを拝んだ。
16:32 さらに彼は、サマリヤに建てたバアルの宮に、バアルのために祭壇を築いた。
16:33 アハブはアシェラ像も造った。こうしてアハブは、彼以前のイスラエルのすべての王たちにまして、ますますイスラエルの神、【主】の怒りを引き起こすようなことを行った。
16:34 彼の時代に、ベテル人ヒエルがエリコを再建した。彼は、その礎を据えるとき、長子アビラムを失い、門を建てるとき、末の子セグブを失った。ヌンの子ヨシュアを通して語られた【主】のことばのとおりであった。
マタイ7:3 また、なぜあなたは、兄弟の目の中のちりに目をつけるが、自分の目の中の梁には気がつかないのですか。
7:4 兄弟に向かって、『あなたの目のちりを取らせてください』などとどうして言うのですか。見なさい、自分の目には梁があるではありませんか。
7:5 偽善者よ。まず自分の目から梁を取りのけなさい。そうすれば、はっきり見えて、兄弟の目からも、ちりを取り除くことができます。
ローマ5:14 ところが死は、アダムからモーセまでの間も、アダムの違反と同じようには罪を犯さなかった人々をさえ支配しました。アダムはきたるべき方のひな型です。
5:15 ただし、恵みには違反の場合とは違う点があります。もしひとりの違反によって多くの人が死んだとすれば、それにもまして、神の恵みとひとりの人イエス・キリストの恵みによる賜物とは、多くの人々に満ちあふれるのです。
Uコリント12:9 しかし、主は、「わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである」と言われたのです。ですから、私は、キリストの力が私をおおうために、むしろ大いに喜んで私の弱さを誇りましょう。
ヤコブ1:14 人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。
1:15 欲がはらむと罪を生み、罪が熟すると死を生みます。
エレミヤ29:11 わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。──【主】の御告げ──それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。
ピリピ2:14 すべてのことを、つぶやかず、疑わずに行いなさい。
2:15 それは、あなたがたが、非難されるところのない純真な者となり、また、曲がった邪悪な世代の中にあって傷のない神の子どもとなり、
2:16 いのちのことばをしっかり握って、彼らの間で世の光として輝くためです。そうすれば、私は、自分の努力したことがむだではなく、苦労したこともむだでなかったことを、キリストの日に誇ることができます。
U歴代14:2 アサは、彼の神、【主】がよいと見られること、御目にかなうことを行い、
14:3 異教の祭壇と高き所を取り除き、柱を砕き、アシェラ像を打ちこわした。
14:4 それから、ユダに命じて、彼らの父祖の神、【主】を求めさせ、その律法と命令を行わせた。
14:5 さらに、彼はユダのすべての町々から高き所と香の台を取り除いた。こうして、王国は彼の前に平安を保った。
U歴代14:11 アサはその神、【主】に叫び求めて言った。「【主】よ。力の強い者を助けるのも、力のない者を助けるのも、あなたにあっては変わりはありません。私たちの神、【主】よ。私たちを助けてください。私たちはあなたに拠り頼み、御名によってこの大軍に当たります。【主】よ。あなたは私たちの神です。人間にすぎない者に、あなたに並ぶようなことはできないようにしてください。
Uコリント13:8 私たちは、真理に逆らっては何をすることもできず、真理のためなら、何でもできるのです。
ヤコブ1:21 ですから、すべての汚れやあふれる悪を捨て去り、心に植えつけられたみことばを、すなおに受け入れなさい。みことばは、あなたがたのたましいを救うことができます。
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