2019年5月19日「主に拠り頼め、自分の悟りに頼るな」箴言3:1〜10

序−不確実で混乱する現代において、人々は、不安や悩みをもって生きています。アルコールや薬物、放蕩やギャンブルに向かう人も多く、不安や空しさは増すばかりで、生活は破綻して行きます。このような現代を生き抜く知恵を御言葉に聞きましょう。

T−御言葉を心に留めて−1〜4
 まず、主の教えを忘れないで、主の命令を心に留めよと言っています。1節。詩篇1:1〜2には、幸いな人は、主の教えを喜びとし、昼も夜もその教えを口ずさむと言っています。そうすれば、守りと平安が与えられると約束されています。2節。心の板に書きしるせとも言っています。3節。核心は、私たちの心です。私たちが御言葉を心に留めるということが大事だということです。
 人生の問題は、突然訪れます。家庭や仕事などにおいて、誰にでもやって来ます。ですから、その時どうするかにかかっています。なぜ起こるのだと憂いたり、どうすることもできないと嘆いたりするのはなく、自分が持っている宝を思い出すのです。聖書に登場する神の人は、御言葉を思い出し、主の御言葉を求めました。御言葉を心に留めて、祈るならば、神の導きにも、応答することができます。そして、神の守りと助けを得ることができました。私たちもそうするのです。御言葉に心を留めるのです。
 最近災害の時に用意されていた備品や救助機器が用いられなかったということが問題になりました。災害のための備品が用意されていたのに知られていなかった、救助機器があるのに使わなかったというのです。イエス様を信じている聖徒たちが、御言葉の知識はあったとしても、問題や患難が起こって、いざという時、御言葉を思い起こし、主に祈り求めないならば、どうなるのでしょうか。
 宝を持っている私たちは、御言葉に信頼する必要があります。今日の箇所には、「〜しなさい。そうすれば、〜なる」という約束が繰り返されています。2,6,10節。つまり、祝福の約束です。イエス様を信じれば祝福を受けると聞いても、本当だろうかと世の人が思うでしょう。目に見えない精神的な祝福を受けた聖徒たちが、限定的な具体的な祝福を考えている人々から、あの人はイエスを信じているけれども祝福を受けていないと見られます。ここには、好意と聡明を得る、長生きと平安を受けるという祝福が約束されています。2,4節。神と人から好意と聡明を得るなんて、何と素晴らしい祝福でしょうか。御言葉を心に留める聖徒たちは、害を伴う長生きではなく、平安な老年を迎えるというのです。私たちは、外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされて行く祝福を受けていることを感謝します。Uコリント4:16。

U−あなたの道をまっすぐに−5〜6
 人生は、道にたとえられ、どのように人生を歩んだらよいか、どんな道を歩めばいいのかと考えます。御言葉は、神様が私たちの歩むべき道を導いてくださると約束しています。5〜6節。これは、多くの聖徒たちに暗唱されている珠玉の御言葉です。ここでも、「そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる」と前提条件の結果です。つまり、神様が提示されて御言葉を行う者の道を導いてくださるという約束です。ですから、まず神様が提示された条件は何かを知って、それを行うことが必要です。
 三つの条件が示されています。1つは、「心を尽くして主に拠り頼む」ということです。クリスチャンなら、主を拠り頼んでいますよと言うでしょう。でも、「心を尽くして主に拠り頼む」ということは、神様を完全に信頼して、拠り頼むということです。イエス様を信じていると言っても、本当に心を尽くして主に拠り頼んでいるのでしょうか。信仰の父と言われたアブラハムは、年老いてもなお、空の星のように子孫を増やしてくださるという神様の約束を信じました。創世記15:5〜6。私たちが心を尽くして主に拠り頼んでいるなら、この問題多き人生において、どれほど希望と平安を与えられることでしょう。
 2つ目は、「自分の悟りにたよるな」ということです。自分の悟り?何か問題なのか。自分の悟り、いいのではないか。そう思われるでしょう。しかし、自分の悟りとは、神様とは関係のない自分勝手な知恵や判断です。つまり、自分の悟りに頼るということは、神様を信頼しない、御言葉の知恵を聞かないということです。自分の目に正しい、自分の肉の思いで生きて行くということです。士師21:25。
 自分の悟りとは、一見よさそうなのですが、自分が神である自分教ということができます。自分の悟りとは、主を信じていないで生きている人々の知恵や判断ということです。ソロモン王は、知恵の心と判断する心を主に求めて国を治め、繁栄と祝福を受けました。自分の肉の思いでやったとしたら、繁栄したでしょうか。バビロンに滅ぼされたユダの王が、もし預言者エレミヤを通して神様の勧告を聞いていたなら、バビロンに滅ぼされなかったでしょう。
 国が滅びそうになって、どうにもできないのに、なぜ神様の御言葉に聞き従わなかったのかと、私たちは思います。しかし、私たちも、問題や患難の中でどうにもできなくて、不安で苦しいのに、自分の悟りに頼り続けることがないでしょうか。なぜ、不安で苦しくてどうしようもないのに、神様に拠り頼まないのでしょうか。私たちの救いのためにご自分の御子を十字架に渡されたほどの方なのに、なぜ神様に信頼しないで、自分の悟りに頼るのでしょうか。ローマ8:32。
 3番目は、「あなたの行く所どこにおいても、主を認めよ」ということです。すべてのことについて、神様を認めるということです。すべてのことについて、神様の導きを求めるということです。自分の都合が悪いと、主を求めないことがありませんか。自分の知恵や力で大丈夫だと思うと、主に拠り頼みませんか。そうではなく、自分はこのままでやりたいことでも、自分の力で十分だと思うことでも、どんなことでも、主の導きを求め、従おうとするのです。Tコリント10:31。
 この3つの条件は、みなつながっており、そうすれば、主は私の道をまっすぐにされるのです。人生には苦難があり、問題が起こります。不安や悩みが尽きません。いつでも、どこでも、何事においても、主を認め、信頼しましょう。神様を信じて信頼する者は、もうそれ以上の恐れがなくなります。天地万物を造られた神様に信頼する者は、不安や苦しみから解放され、平安と希望が与えられます。

V−からだを健康にし、倉は豊かに満たされる−7〜10
 神様を信頼して生きると、実際の生活がどう変わるのでしょうか。人々にとって共通する問題と言えば、健康問題と経済的問題でしょう。まず、健康問題です。現代は健康ブームですが、中々健康にはなれません。食べる物も多くあり、医学も発達しているのに、健康的でない人が増えています。聖書から健康に生きる秘訣を学びましょう。7〜8節。悪から離れ、神を恐れることが、からだを健康にしてくれます。罪のほとんどは高慢と貪欲です。高慢と貪欲は、細胞を変質させ、人の健康を害します。罪が私たちのたましいを病気にすると、私たちの精神を病気にするだけでなく、肉体をも病気にします。神を恐れ、悪から離れて生きることが健康の元です。
 ハーバード大医学部のベンソン教授の研究によると、信仰する人は、そうでない人より長生きし、罹患率は低く、病気になったとしてもはるかに回復が早いそうです。賛美をしている人は、もっと罹患率が低いそうです。ベンソン博士は、信仰が人の精神だけではなく、肉体をも癒してくれることを示してくれました。イエス様を信じ、神様を信頼することは、何よりの良薬なのです。
 イエス様は、「疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます」と言われました。マタイ11:28。主を信頼して、ゆだねて、祈ることです。どれほど心が平安になり、癒され、からだも整えられることでしょうか。人が愛を覚える時、心がうれしくなり、気持ちがよくなるのは、脳の中にアルファー波が出て、エンドルフィンが分泌されるからです。でも、人の愛には限界があります。その反対も多いです。まことの愛、変わらない愛があります。イエス様が私の身代わりに十字架にかかられるほど私を愛してくださいました。ガラテヤ2:20。イエス様の愛を知って、感動してください。感動すれば、エンドルフィンの4千倍のダイドルフィンが分泌されます。
 もう1つは、経済問題です。私たちは、経済が下降している時代に生きています。聖書は、何と言っていますか。9〜10節。旧約時代農業をして収穫の最初のものを神にささげました。神様の祝福である収穫から聖別して、神様にお返ししました。これが十分の一の感謝の生活です。マラキ3:10。収穫の初穂をささげるのは、収穫は自然を支配される神様の恵みだと感謝し、これからも収穫を与えて、生かしてくださる神を信頼するからです。御言葉が約束するように、神様に信頼する者は、仕事が祝福され、生活が守られます。
 御言葉を読み、聞きながら、その大切さを知らず、自分のやり方で歩むことも多かった私たちです。神を恐れて、信頼して歩むことが必要です。箴言3:5〜6を暗唱して、心に蓄えましょう。



箴言3:1 わが子よ。私のおしえを忘れるな。私の命令を心に留めよ。
3:2 そうすれば、あなたに長い日と、いのちの年と平安が増し加えられる。
3:3 恵みとまことを捨ててはならない。それをあなたの首に結び、あなたの心の板に書きしるせ。
3:4 神と人との前に好意と聡明を得よ。
3:5 心を尽くして【主】に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。
3:6 あなたの行く所どこにおいても、主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。
3:7 自分を知恵のある者と思うな。【主】を恐れて、悪から離れよ。
3:8 それはあなたのからだを健康にし、あなたの骨に元気をつける。
3:9 あなたの財産とすべての収穫の初物で、【主】をあがめよ。
3:10 そうすれば、あなたの倉は豊かに満たされ、あなたの酒ぶねは新しいぶどう酒であふれる。



詩篇1:2 まことに、その人は【主】のおしえを喜びとし、昼も夜もそのおしえを口ずさむ。

Uコリント4:16 ですから、私たちは勇気を失いません。たとい私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。

創世記15:5 そして、彼を外に連れ出して仰せられた。「さあ、天を見上げなさい。星を数えることができるなら、それを数えなさい。」さらに仰せられた。「あなたの子孫はこのようになる。」
15:6 彼は【主】を信じた。主はそれを彼の義と認められた。

士師21:25 そのころ、イスラエルには王がなく、めいめいが自分の目に正しいと見えることを行っていた。

マタイ11:28 すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。

マラキ3:10 十分の一をことごとく、宝物倉に携えて来て、わたしの家の食物とせよ。こうしてわたしをためしてみよ。──万軍の【主】は仰せられる──わたしがあなたがたのために、天の窓を開き、あふれるばかりの祝福をあなたがたに注ぐかどうかをためしてみよ。

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