小グループで聖書を学ぶ
12 暴虐と苦しみの中でも(U列王記11:1〜21)

「心の門を開いて」

 昔から人々を苦しめるのが、悪者が大手を振ってやりたい放題、暴虐が行われているのに、裁きが行われないという姿です。そして、自分たちは苦しめられ、痛めつけられているのに、主に叫んでも、救ってくださらないように思えるという姿です。はたして、そうなのでしょうか。何か忘れている大切なことを今日の箇所から学びます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 アタルヤ女王の時は、南ユダ王国の暗黒時代と言われています。両親は誰ですか。王となった夫ヨラムや息子アハズヤにどんなことをさせていますか。そして、孫や残った王族をどうしましたか。結局、ダビデ王家は、どんな状態となりましたか。
・U歴代21:4〜6,22:2〜3/
・1節/

2 息子のアハズヤ王が北イスラエルのエフーの謀反に巻き込まれて殺されたのを知ったアタルヤは、残っていた王の一族、孫たちをことごとく滅ぼしてしまいました。自ら王となったアタルヤは、反対者は皆粛清し、偶像バアル礼拝を強制し、権勢をふるいました。アタルヤの悪政に苦しんだ信仰の人々は、どう思ったでしょうか。
・詩篇73:12〜16/
・ハバクク1:2〜3/

3 私たちも社会を見ながら、詩篇73篇の詩人や預言者ハバククのように嘆くことがあるでしょう。人間関係や仕事の重荷、理不尽な扱いを受けて叫ぶ時があるでしょう。ダビデの王統は断絶してしまうのでしょうか。ダビデ王の子孫に救い主が生まれるという約束も破られるのでしょうか。
・Uサムエル7:16/
・マタイ1:1/

4 主なる神様は、約束を破られる方ではありません。私たちを救われた神は、私たちがどのような状況にあっても、たとえ暴虐や暗やみ、絶望と苦しみの中でも、私たちを愛し、守り、導いてくださる救いの約束を守られます。断絶しそうなダビデ王家を主はどうしてくださいましたか。どんな人が用いられましたか。
・2〜3節/
・U歴代22:11/

5 叔母のエホシェバが命がけで赤ちゃんのヨアシュを助けてくれました。我が物顔に権力を振舞うアタルヤの暴政が続いていましたが、6年間経って、その時が来ました。たった一人残された王族であるヨアシュは、エホシェバの夫、祭司エホヤダや近衛兵によってどうされましたか。民の様子はどうですか。
・4節/
・12〜14節/

6 アタルヤが一族をことごとく滅ぼす最中でも、エホシェバとエホヤダを通して神の御手が働き、ダビデ王の家系を守ってくださいました。一連の出来事を学んで、あなたが苦しんで、詩篇73篇の詩人や預言者ハバククのような気持ちになったとしても、どれほど難しくて大変な状況であったとしても、信仰に生きる者は、主がどうしてくださると思うことができますか。
・詩篇73:21〜24/(参考)
・ハバクク2:1〜3/(参考)

7 神の驚くべき摂理と統治で、アタルヤを除き、幼いヨアシュを王に立ててくださいました。ユダ王国は、新しい出発にあたって、契約を結びました。どんな契約ですか。その意味と目的は、どうですか。
・17節/


8 王と民が神と結んだ契約は、神の御言葉の通り国を治め、御言葉通りに従い、神の民になるという契約です。皆が神の民となって信仰に生きれば、神様の恵みと祝福をともに受けることができます。私たちは、どんな新しい契約を結んでいるのですか。そうであるなら、どのように新しくなければならないと思いますか。
・ルカ22:20/


9 アタルヤの支配と影響の中にいたユダの人々は、神殿で主なる神を礼拝していながら、バアルも拝んでいました。いつの間にか、偶像の支配も受けていました。しかし、主と契約を結び、新しい出発をした民は、何をしましたか、私たちも、暴虐と貪欲の横行する社会で生きていますから、その悪影響を受けて、心の中に偶像を抱えています。どんな偶像が心にありますか。
・18節 /
・Tテモテ6:4,10,ピリピ2:3/

「命の実を刈り取ろう」

 悪人が支配する現実の中で、神の約束を信じて生きることは愚かに見えるでしょう。しかし、やがて神が約束と御言葉を信じて生きていく人生が最も幸いな人生だという事実が明らかになります。私たちにもそういう日が臨むということを今日の箇所が教えてくれました。ですから、たとえ暴虐と暗やみの中を歩もうとも、私たちは、主と御言葉を信頼して生きて行きます。今日の学びを通して気付かされたことや決心したことを分かち合い、祈りましょう。詩篇73:21〜23。

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