小グループで聖書を学ぶ
10 栄枯盛衰(U列王記9:1〜37)

「心の門を開いて」

 人々は、歴史上の権力者について栄枯盛衰、盛者必衰のことわり通りだとよく分かっているのですが、現代の強欲な世の中にあっては、欲望に翻弄され、疲弊しています。聖書は、そんな社会で生きる私たちに対して、1つの王朝の終焉を通して大切なことを与えてくれます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 北イスラエルは、神様に背を向け、罪を犯す悪い王様が多いのですが、とりわけ悪いのがアハブ王とイゼベルの時代です。イゼベルがバアルなどの偶像を持ち込み、偶像礼拝をイスラエル中に蔓延させました。多くの主の預言者、しもべたちを殺しました。ついに、主なる神の裁きが下るようになります。そのためにどんなことが起こりますか。
・6〜7節/
・12〜14節前半/

2 この王朝を裁き、終わらせるために新しい王が立てられます。預言者の油注ぎを受け、部下たちによって王に推戴されたエフーは、ヨラム王に対する謀反を起こし、ヨラム王の宮殿に向かいます。宮殿に近づくエフーと迎えるヨラムとの間で不思議なやり取りが繰り返されています。繰り返された挨拶「元気ですか」は、原文では、シャローム「平安ですか」です。そのやり取りは、どんなことをあらわしているのですか。どう思いますか。
・17〜22節/
・/

3 王たちの悪行と偶像崇拝がなされているので、「平安なもんか」「どうして平安でありえようか」と答えたのです。シャローム、シャロームの繰り返しです。どれほど平安が強調されているのでしょうか。平安は、人の最高の関心事です。大過なく、人生を平安に過ごせることが人々の一番の望みでしょう。イエス様を信じる者が与えられる平安は、どんな平安ですか。
・ヨハネ14:27/
・/

4 この王朝の偶像崇拝と悪行の中心人物は、イゼベルです。夫アハブ王が死んだ後も、権力を振るい、悪影響を及ぼし続けました。22節では、イゼベルによる偶像崇拝と魔術が行われているかぎりは、イスラエルに平安はないと言っていました。息子ヨラム王が殺されたことを知ったイゼベルの様子は、どうですか。どんな人であると分かりますか。
・30〜31節/

5 目の縁を塗り、髪を結い直すというのは、自分を整えて威厳を見せているのです。謀反人の将軍を前に、威厳を保ち、プライドを見せています。この期に及んでの虚栄心です。多くの人々が、虚栄心を満足させようと自分を誇示します。見栄を張って、本当でない自分を見せようとします。自分が優れていると認めてほしいという心理が強いので、何かと人の言うことにつっかかります。虚栄心を克服する方法は、どんなことが考えられますか。
・ピリピ2:3/(参考)
・イザヤ43:4/(参考)

6 イゼベルが「元気かね。主君殺しのジムリ」と言ったのも、虚勢を張っていることです。かつて謀反を起こして王となったジムリが7日天下で終わりました。イゼベルは、謀反人エフーがジムリのようになるとあざ笑って、侮辱しているのです。そうして、自分の虚栄心を満足させているのです。私たちにも、イゼベル的なところがないでしょうか。
・T列王16:9〜10,15〜18/


7 エリシャに遣わされた若い預言者が、エフー将軍に王となる油注ぎをしています。新約時代において、油注がれるとはどういうことをあらわしていますか。イエス様を信じる者とどんな関係がありますか。
・Tヨハネ2:20,27/
・ヨハネ14:26 /

8 主がエフーを選ばれたのは、どういう点からですか。どんな立場にありましたか。周りの人々との関係はどうですか。御言葉についてはどうですか。召しを聞いた反応はどうですか。私たちが主に用いられるために、どんなことが適用できますか。
・4〜5節,12〜13節/
・25〜26節,14〜16節/

9 エフーが主の召しを受けて用いられたように、私たちも仕事や立場を主から委ねられているとして働くことが必要です。同僚たちによって王に推戴されたように、私たちも人々から信頼されることが大切です。エフーがナボテ事件の時の御言葉を覚えて行動したように、私たちも生活の現場において、御言葉を覚えて導きを受けます。エフーは御言葉に従って決断したので、王となりました。私たちにも、御言葉に聞き従う決断が求められます。あなたにとって、特に気付かされ、示されたことは何ですか。

「命の実を刈り取ろう」

 王たちを打つのはエフーなのですが、アハブ王家の滅亡は、「わたし」主がすると言われました。7〜8節。自分にはできない、そんな力はないと心配する必要はありません。私たちが御言葉に聞き従って、決断して事を行うならば、主が私たちを通して働かれます。ピリピ4:13。私たちを通して、神様が確かな大いなる働きをされることを願います。御言葉を聞き従うなら、いつまでも栄えます。きょうの学びを通して与えられた適用を分かち合い、祈りましょう。詩篇1:2〜3。

戻る