小グループで聖書を学ぶ
5 涙を流して、祈れ(哀歌2:11〜22)

「心の門を開いて」

 いつどんな時に涙を流されましたか。涙には、目の機能を保護する基礎分泌の他に、外からの刺激に対する反射の涙と感情による涙があります。泣くことには大きな心理的効果があります。今日の箇所にも、悲しみと痛みで多くの涙を流し、泣いて祈る姿が記されています。どのように変えられて行ったのでしょうか。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 バビロンの攻撃で破壊され、崩れたのは、エルサレムの町や城壁だけではありませんでした。その中に住んでいた人々の心や家庭も破壊されました。現代社会も、経済が破綻し、社会が混乱することによって、人々の心や家庭が崩れ、破壊されています。涙の預言者と呼ばれるエレミヤも、エルサレムの人々の様子を記しています。まず、人々の心のどんな状態が描写されていますか。以前の聖書の訳も参照しましょう。
・11節前半/


2 エルサレムの人々はあまりの惨状に嘆き悲しみ、心が痛くて、うつ状態になって、涙を流していました。もう泣き過ぎて、目がつぶれています。そのようになった理由は、何でしょうか。特に、籠城とその後の破壊によって、何が起こっていたからですか。
・11〜17節/
・エレミヤ14:17〜18/

3 人々は、極度の飢餓に苦しんでいました。真っ先に影響を受けたのは、乳を飲めなくなった乳飲み子や体力のない幼子です。衰え果てて、食べ物を求めながら、死んで行きました。子らの母は慟哭し、心は張り裂けんばかりとなり、内臓が飛び出して来るような感情となりました。私たちも、そんな感情に陥ったことがありますか。どんなことでどのような状態になりましたか。



4 専門家によれば、涙はコルチゾールというストレスを低下させる成分を含み、ストレスホルモンを対外に排出するデトックス効果があるそうです。また、涙には苦痛を和らげるエンドルフィンというホルモンも含まれており、その鎮痛効果はモルヒネよりも大きいと言われています。泣いて行くうちに、人々は何をするようになりましたか。
・18節前半/


5 人々は、精神的な破壊を受けて、涙を流して泣き続けていましたが、心がしだいに変えられて主に立ち返り、主に祈るようになりました。エレミヤは、そうした人々に何をするように勧めていますか。勧める理由は、どんなことが考えられますか。
・18節後半/


6 籠城と破壊の中で、傷付き、疲弊した人々の心と感情が、涙の祈りによって癒される必要がありました。涙を流し祈ることで、心が落ち着いて、物事を冷静に把握できるようになり、霊的な気付きと洞察力を与えられます。涙を流して、祈った詩篇の詩人は、どんなことに気付き、受け止めるようになりましたか。
・詩篇6:6〜9/
・詩篇126:5〜6/

7 私たちは、子どものためにどれほど涙を流して、祈りましたか。夫婦のために泣いて、祈りましたか。仕事のために祈りながら、涙がこぼれましたか。私たちも、時には涙を流して祈る必要があるでしょう。エレミヤは、どんな祈りを勧めていますか。そして、特に何について祈るように言っていますか。
・19節/


8 私たちも、子どもたちや孫たちのために祈り、霊的な子どもたち、つまり心に覚える人々のために祈らなければなりません。祈りは、心を水のように主に向かって注ぎ出す行為です。籠城と破壊の中での地獄のような惨状が告白されています。それは、何ですか。それを知って、あなたは、どんなことを思いましたか。
・20〜22節/


9 私たちが泣きながら悔い改めの祈りをする時、心の奥底に隠されていた思いが溶け出して、主に向かって注ぎ出されることを経験します。今までの不従順だった人生、悪しき習慣、頑なな心が溶けて、水のように主に注ぎ出されます。十字架を前に、イエス様は何をするように命じておられましたか。私たちの救いのために、イエス様はどんなことをしてくださいましたか。
・ルカ23:28, ヘブル5:7/

「命の実を刈り取ろう」

 イエス様は涙を流して御父に祈り、私たちを救ってくださいました。私たちの救いのために、イエス様が十字架に渡されました。神の御子が犠牲となられたことで、私たちが神の子どもとされました。今日出て来たような悲しみ、嘆きを十字架に負ってくださいました。十字架の犠牲によって、私たちの痛みと苦しみに癒しと救いが与えられました。今日の学びを通して受けた気付きや導きを分ち合い、互いのために祈りましょう。詩篇126:5〜6。

戻る