小グループで聖書を学ぶ
8 心のバリヤフリー (エペソ2:11〜18)


「心の門を開いて」

 障害者や高齢者などについて、4つのバリヤフリー(物理的、情報的、社会制度的、精神的)が進められていますが、中でも最も遅れているのが、最も大切な心のバリヤフリーだと言われます。偏見や思い込み、固定観念など、心に潜む目に見えない壁を築いてしまうそうです。私たちも、御言葉から、心のバリヤフリーを学んで、豊かな信仰生活を目指します。

「御言葉の種を蒔こう」

1 今日の箇所には、ユダヤ人と異邦人の間の隔ての壁が取上げられています。エペソ教会は、パウロが心血を注いで形成したとても良い教会でしたが、ユダヤ人クリスチャンと異邦人クリスチャンの間の違いが、隔ての壁となっていました。どんな壁ですか。
・11〜12,15節/
・使徒15:1,5

2 ユダヤ人と異邦人の習慣とか価値観というものさしの違いが隔てとなっていました。心の壁、メンタルブロックとは、自分を守るために築かれた防波堤のようなものですから、必ずしも悪いものではありません。しかし、壁を築くと、行動が制約され、コミュニケーションの障害となります。対人関係で傷付いたり、付き合いがうまくできなかったりすると、人との間に距離を置いたり、警戒の高い壁を築いたりすることもあるでしょう。バリヤーを張って、人を近づけないこともあるようです。よく知らない人々との間だけでなく、夫婦や親子間でさえ隔ての壁が生じます。今どんな心の壁、メンタルブロックがありますか。



3 ユダヤ人と異邦人の間にできた律法や習慣の違いが隔ての壁となっていたのですが、その隔ての壁は、誰によって、どんなことによって打ち壊されたのですか。
・13,15節/
・コロサイ1:20/

4 隔ての壁を崩すために、イエス様が十字架にかかられました。イエス様の犠牲によって隔ての壁が打ち壊された結果、どんなことがもたらされたのですか。
・14〜15,17節/
・15〜16節/

5 イエス様を信じて救われた者は、罪を赦され、神の子という特権を与えられ、同じ神の民として平和が与えられました。それまでに互いの間にあった批判や恨みという心の壁が打ち壊されると、その間に平和が訪れ、敵意が廃棄されます。そのように平和が与えられ、敵意が廃止されたのは、何をもたらすためだと言っていますか。それは、誰と誰の間に仕切りがあったからですか。
・16節/
・イザヤ59:1〜2/

6 そもそも罪の始まりは、人が神様を離れ、神様に敵対したことでした。神様との関係が回復され、神様の愛と赦しに満たされ、感謝と信頼が溢れて来るならば、人への批判や恨み、恐れや敵意が解消されて行くでしょう。イエス様の十字架によって隔ての壁が打ち壊されたことが「二つのものを一つにした」という表現が、繰り返され、強調されています。それは、どんな繰り返しですか。その強調を読んでどう思いますか。
・14〜16,18節/


7 本来イエス様に救われたのなら、隔ての壁が取り外されるはずなのに、その救いの恵みを忘れていたということが問題でした。今の恵みを理解するためには、以前はどうであったかを思い出して、感謝しなければなりません。どんなことを思い出すように言っていますか。
・11〜13節/


8 クリスチャンは、霊的に造り変えられ、成長するものですが、心の壁が成長を妨げてしまいます。人の成長の妨げになる心の壁は、固定観念、恐怖心、習慣化、プライドの壁だと言われます。こうなるはずだ、一歩踏み出すのが怖い、今まで通りでいい、私はそれで生きて来たという凝り固まった思考、感情、行動パターンが、文字通り壁になって成長や変化を妨げてしまうのです。ユダヤ人と異邦人の双方にも、このような壁が築かれていました。あなたにとって、霊的に造り変えや霊的成長の妨げとなっているのは、どんな壁ですか。



9 救われる以前の私たちは、肉体においては異邦人で無割礼の者、神の民から除外されていた者でした。また、キリストから離れている者で、救い主イエスを知ることがありませんでした。今の救いの恵みを思えば、感謝し、謙遜になって、心の壁を取り去らなければと思うようになります。イエス様から離れていた私たちに対して、イエス様は何をしてくださいましたか。
・ローマ5:8, 黙示録3:20/

「命の実を刈り取ろう」

 イエス様は私たちが知らないうちに私たちのために十字架にかかってくださいました。離れていた私たちに、イエス様ご自身が近づいて来てくださり、招きの声をかけてくださいました。この心の扉は、主が無理やりに開くドアではありません。むしろ、私たち自身が開けるのを待っておられます。私たちがイエス様に対して心のドアをあけるなら、心の壁も崩され、心のバリヤフリーが進みます。今日の学びで気付かせられたこと、決心したことなど分かち合いましょう。                            

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