小グループで聖書を学ぶ
家庭に癒しと愛を(エペソ6:1〜4)

「心の門を開いて」

 心理学に「愛着理論」があります。子ども時代に特定の養育者と、安定的な関係を築くことができた人は、大人になってからも安定的な人間関係を築きやすい、という説です。反対に、脳科学では、子どもを叱りすぎると「脳が萎縮」することが分かっています。そして、すぐにキレル、怒りやすい子になるそうです。聖書はどう教えているのでしょうか。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 エペソ6:4では、「子どもをおこらせてはいけません」と勧めています。現代の心理学や脳科学を知ると、この聖書の言葉の重要性が分かります。親は、子どもを自分の所有物のように扱っていました。幼い子どもたちは、正常な人格的扱いを受けませんでした。ぞんざいに扱われ、怒鳴られて、むち打ちなどの体罰も受けました。そうして育った子どもは、どのようになるのでしょうか。
・エペソ6:4前半/
・マルコ10:13,箴言23:13/

2 親が感情的に子どもを叱ったり、体罰を与えれば、子どもの心が傷付き、心に怒りや憎しみを生じさせます。体にも影響を与えます。親が子どもをぞんざいに扱ったり、無視したり、理解してもらえないと、失望し、落胆と怒りを持ちます。そして、不安を覚えるようになります。親から愛されず、受け入れられず、認められない子どもは、情緒不安定になります。イエス様は、子どもたちに、どのように対してくださいましたか。聖書は、子どもがどういう存在であると教えていますか。
・マルコ10:14,16/
・詩篇127:3/

3 子どもの声に耳を傾けてくれる親のもとで育ち、親との良い会話や感情のやり取りがある子どもは、自尊心を持って将来に向かう子どもとして成長します。子どもは、神様からの授かりものです。神からよく育てるように預かったものなのです。親は免許も試験もなしに親になりますから、時には悩み、戸惑い、葛藤もします。どんなことがありますか。



4 世の中を見ると、何によって子どもを養育するか、明確なものがありません。現実は、親のその時の思いや感情によっているようです。今日の箇所では、子どもを育てる時、どのようにすることが勧められていますか。それは、どういうことですか。
・エペソ6:4後半/
・詩篇32:8/

5 現代社会は混乱し、人々の精神は疲弊しています。子どもたち、若者の心が傷き、不安定になって社会問題になっています。親たちは、御言葉を子どもに教える責任を担っています。そのためには、親自身がどうしなければなりませんか。そのようにして御言葉を教えて育てるとどうなると約束されていますか。
・Tテモテ4:16,Uテサロニケ3:9/
・箴言22:6/

6 親が子どもに傷を与えないように、主の御言葉で育てるように勧められていますが、親自身にも問題があります。親たちも、心に傷を受けています。子どもとの関係や人間関係に問題が生じた時、自分が子どもの時、どんな親のもとで育ったかを顧みてみることが示唆を与えてくれるそうです。どんな示唆を与えられますか。
・ヘブル12:15/


7 幼い時に、親が争っている中で育ったならば、不安や恐れを抱きます。過度の期待あるいは無関心によって十分な保護や愛を受けられなかったら、その傷がその人の人生を難しくします。暴力や怒鳴り声を受けて育てば、心身ともに傷を受け、人生に大きな陰を落とします。親の精神的物理的な不在があった場合、人生に影響を及ぼします。今日の箇所では、親に対してどうするように勧めていますか。勧めに対して、どう思いますか。
・エペソ6:1〜3/


8 親との関係で心に傷を持っている子どもは、どうしたら親から受けた傷を克服し、癒されるのでしょうか。その鍵は、どこにありますか。
・Tペテロ2:24/
・コロサイ3:13〜14/

9 親が幼かった自分を拒否し、一緒にいてくれなかった時も、主が私を愛して一緒にいてくださったと思うのです。親が自分を無視し、期待していなかったとしても、主は私を見捨てることなく、私を喜んでくださり、期待し続けたおられたと心に刻むのです。親が自分を傷つけたとしても、イエス様がその傷を受けてくださったと信じるのです。親との葛藤のある関係を克服し、癒された例があれば、分かち合ってください。


「命の実を刈り取ろう」

 今も神様は、私たちを変わりなく愛し続け、関心を持ち続けておられます。起きたことは変えられませんが、親から受けた不幸な記憶や傷は、イエス様の十字架のゆえに許し、神の愛で満たすのです。多くの場合、親からの愛と守りをいっぱい受けています。学びを通して与えられた気付きや決心を分かち合い、祈りましょう。詩篇127:3。

戻る