小グループで聖書を学ぶ
4 揺ぐことなく、信仰にとどまり(コロサイ1:21〜23)

「心の門を開いて」

 なぜ、歴史を勉強しなければならないのか、過去より未来のことを学んだ方がいいと言う人もいます。しかし、過去を学ぶことは、未来を知ることであり、未来を大きく変えることにもなります。歴史を学ぶ意味は、過去を知って、現在を理解し、未来に備えるためです。揺れ動く聖徒たちに対して、パウロは歴史を話しています。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 人は信じた時、感激が素晴らしく、生まれて初めて光明を見出したようで、人生が新しくなった思いだったと言います。しかし、時間が経ち、何か問題が起きたり、状況が変わったりすると、喜びは消え、不満が生じ、心が揺れ動くようになります。心が揺れていたコロサイの聖徒たちに対して、パウロは、福音の真理をしっかり認識できるように、歴史的、論理的な展開で語っています。まず、どういうことを振り返させていますか。
・21節/
・13節/

2 クリスチャンという現在の立場からイエス様を信じる前の状態を振り返るならば、かつては神を離れ、心において神の敵となって、悪い行いの中にいたというのです。暗闇とは、光がなく、何も見ることができない、つまり、神を知らない精神的な愚かさの中にいたことを意味します。そうなると、どういう状態になりますか。
・詩篇14篇1節/
・エペソ2:1〜3/

3 こうして、聖徒たちの今日の姿と明日の姿を教えるために、過去の自分たちの姿がどうだったのかをはっきり振り返させています。歴史で過去を学ぶことは、現在を理解するためです。心が揺れて感情の波に飲み込まれると、心がネガティブな感情に覆われて、過去を忘れて現在の自分を否定してしまいます。そんなことがありませんでしたか。



4 過去を振り返らせた次に、パウロがコロサイの聖徒たちに気付かせようとしたのは、どんなことですか。そうなるためには、何を必要としたのですか。
か。
・22節/
・Tテモテ2:6/

5 神を離れていた聖徒たちは、今は、福音の力によって、神の子どもとされ神との交わりの関係へと変えられています。それは、御子イエス様の十字架による身代わりの死という大変な犠牲があったからです。救いについて、どんなことに目を留めることが重要なのですか。あなたは、それを意識しておられますか。
・エペソ2:4〜5,8/


6 歴史家E.H.カーは、名著「歴史とは何か」の中で、「歴史とは現在と過去の果てしない対話である」と言っています。現在の恵みを理解するには、過去を思い起こしてみることです。恵みを恵みとして知る者、感謝を忘れずに感謝する人が福音に生きる人です。過去と比べて現在救われていることがどれほどの恵みかを知ることがないと、人はどうなる危険がありますか。
・Uペテロ2:20/


7 歴史を学ぶもう1つの目的は、未来を予測し、未来に備えるためです。かつての自分の姿を振り返り、今の救いの状態がどれほど恵みであるかを理解したのなら、これからどう生きるかを考えます。聖徒たちが、これからどのように歩むことを示していますか。
・23節/


8 驚くべき救いの恵みを受けた者としての使命を、3つの動詞で説明しています。1つは、イエス様の救いという土台の上に堅く立つことです。私たちが揺れ動いている時は、違う土台に立っているのではないか、点検してみてください。揺れ動いていた時、どんな土台に立っていましたか。
・Tコリント15:58/


9 問題や事件によって揺れ動くと、福音の素晴らしさ、確かさを忘れます。目の前の辛い悲しいことで心が揺れ動くだけになります。ですから、福音の望みからはずれないことです。福音の望みを捨ててはならないということです。福音の望みを持ち続けているならば、どんな将来が約束されていますか。
・Uコリント1:10,ローマ8:18/

「命の実を刈り取ろう」

 そして、大事なことは、心揺れる時、信仰に踏みとどまることです。私たちは、救われた後も、問題や試みによって何度も揺れ動き、躓き、倒れることもあるでしょう。しかし、未来は、失敗の歴史の中にあります。失敗して挫折しても、信仰の原点に返って生きることが未来に繋がります。問題や事件で心が揺れ動くのは、当たり前です。でも、揺れ動かされるままで心が沈みこむことのないように、過去の自分を振り返り、今救いの恵みの中にあることを確信し、将来への望みを持ちましょう。今日の学びを通して与えられた、気付きや適用を分かち合い、互いのために祈りましょう。Tコリント15:58。

戻る