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68 ピラトのもとで苦しみを受け(マルコ15:1〜15)

「心の門を開いて」

 「ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け」と使徒信条にあるのですが、イエス様を十字架にかけようとしたのは、議会であり、そそのかされた群衆なのに、むしろピラトは釈放しようとしたのにと人々が疑問を持っています。イエス様を裁判するピラトの姿を通して、人の罪とイエス様の救いを学びましょう。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 ピラトは、ローマ皇帝から派遣されたユダヤ総督で、赴任したばかりでイエス様の裁判をすることになったようです。サンヘドリン議会には、死刑にする権限がなかったので、総督ピラトに訴えました。ピラトは、尋問をはじめてすぐに分かったことがありました。どんなことですか。イエス様をどうしようとしましたか。どんな方法を取りましたか。
・10節/
・6〜9節/

2 ピラトは、祭りの時に人々の願う囚人を一人赦免するのを利用して、イエス様を釈放しようとしました。群衆は何を要求しましたか。その要求にピラトはどうしましたか。なぜですか。要求する群衆の様子はどうですか。
・11〜15節/
・ヨハネ19:8/

3 赴任したばかりの総督としては、暴動を恐れました。前はイエス様をホサナと歓迎していたのに、扇動された群衆は、十字架につけろと叫んでいます。群集心理というものは、不安定で変化しやすいものです。時には、犯罪性や凶暴性を持つ危険をはらんでいます。一人であればしないのに、群れの中ではしてしまいます。自分が持っていた不満や鬱積した思いを群衆に紛れて、関係のない人にぶつけます。群れの中で悪口や中傷を言います。叫んでいる群衆の中に自分の顔もあるかもしれません。どう思いますか。



4 ピラトは、群衆を恐れたために、無実の人を十字架にするという罪を犯しました。私たちも、生活や仕事の現場で人を恐れると判断を誤り、過ちを犯してしまうことがないでしょうか。御言葉は、何と言っていますか。
・箴言29:25/


5 ピラトにとって、総督という社会的地位と権威は、どのようなものだったのでしょう。イエス様を十字架に引き渡したこととどう関係していると思いますか。
・ヨハネ19,10節/
・ヨハネ19,12,15〜16節/

6 権勢を誇り、地位を守ることに汲々としていたピラトは、群衆が暴動を起こして、自分が罷免されることを最も恐れました。権威や地位には、責任が伴うものですが、総督、裁判官としての責任について、どんな姿を見せていますか。イエス様は、私たちのためにどうしてくださいましたか。
・マタイ27:25/
・エペソ1:7/

7 十字架刑を要求した祭司長たち、群衆に比べたら、ピラトは良心のあるように見られます。イエス様を何とか釈放しようとし、十字架刑を要求する群衆に「あの人がどんな悪い事をしたというのか」と言っています。それなのに、どうして十字架刑にしたのですか。
・10,14節/
・Tテモテ1:19/

8 人には良心があります。それに従うのか、捨てるのかでは、その結果が大きく違って来ます。良心を捨てれば、ひどいことになります。良心の声は、何度もあります。本人以外から良心の声もあります。ピラトには、どんな忠告がありましたか。なぜ、人は罪を犯し、過ちを選択してしまうのでしょう。聞くべき良心の声を聞かないで、聞くべきでない誘惑の声を聞くからです。良心の声を聞いているでしょうか。良心の忠告を聞いているでしょうか。あなたは、どんな声を聞きましたか。どう反応しましたか。
・マタイ27:19/


9 ヨハネ18:37〜38の尋問を参照しましょう。イエス様が「真理のあかしをするために世に来たのです。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います」と言うと、ピラトは「真理とは何ですか」と言って、群衆のところに行きました。答えを期待していたのではなく、「真理なんてあるものか」と言っていたのです。「真理とは何ですか」と言ったあとに、福音を聞いたなら、どんな判決をしたでしょうか。彼の人生は、どうなったでしょうか。想像してみましょう。
・ヨハネ18:37〜38/

「命の実を刈り取ろう」

 やがて、総督になって10年後、ピラトは、暴動と思い大勢のサマリヤ人を虐殺してしまい、責任を問われてローマに召喚され、自殺するに至ります。救い主イエス様が、真理です。ヨハネ14:6。真理であるイエス様が世に来られて、私たちの身代わりに十字架にかかられ、信じる者には、罪の赦しと永遠の命が与えられます。ヨハネ3:16。真理に属する者となって、イエス様の御声に聞き従うことを願います。学びを通して示されたこと、導かれたことを分かち合いましょう。

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