小グループで聖書を学ぶ

35 まだ悟らないのですか(マルコ8:11〜21)

「心の門を開いて」

 有名な神学者フランシス・シェーファーは、現代人は「理性から逃走」していると言っています。現代は宇宙や科学についてますます知るようになりましたが、人間自身についてはますます分からなくなっています。「人はその栄華の中にあっても、悟りがなければ、滅びうせる獣に等しい」のです。詩篇49:20。今日の箇所から、考えてみましょう。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 異邦人の地デカポリスからユダヤ人の地域に戻ると、パリサイ人たちがやって来て、イエス様に議論をしかけて来ました。何を求めましたか。それは、どういう目的ですか。
・11節/
・マタイ4:3〜6/

2 イエス様は、これを聞いて、どんな気持ちになられましたか。パリサイ人の求めに拒否されたのは、どうしてですか。
・12節/
・マタイ12:39〜40/

3 どれほど癒しや悪霊を押し出しながら福音を伝えたところで、心の耳が閉じられていた彼らは聞きませんでした。ヨナの出来事が、イエス様の十字架を示していました。当時の人々の福音に対する応答のタイプが記されています。どんな反応ですか。あなたは、どんな反応をしましたか。
・Tコリント1:22〜24/


4 パリサイ人から離れて、別の場所に行かれた時、イエス様は、弟子たちに何と言われましたか。その例えの「パン種」とは、どんな意味ですか。
・15節/
・Tコリント5:6 /

5 「パリサイ人のパン種とヘロデのパン種」とは、それぞれどういうことを言っているのですか。
・マタイ23:25,28/
・マタイ14:3〜5, Tヨハネ2:16/

6 パリサイ人は、律法に生きようとしたのですが、彼らの信仰は形式的なものであり、偽善でした。彼らは、言い伝えを神の言葉に混ぜて、御言葉をないがしろにしてしまったからです。ヘロデとは、バプテスマのヨハネを殺させたあのヘロデ王です。ローマ帝国に取り入って、領主の権力を手に入れて、肉の欲を満足させていました。あなたは、どんなパン種の影響を受けていますか。



7 パリサイ人のパン種とヘロデのパン種に気をつけなさいと言われた弟子たちは、パンを持って来るのを忘れたので言われたのかなと思い、誰々のせいだと議論を始めました。イエス様は、「〜か」と繰り返しています。イエス様の心はどうだったのですか。なぜ、弟子たちはそのように反応したのでしょうか。
・16〜18節/


8 弟子たちは、自分の姿がどんななのか、分かっていません。イエス様の御思いから外れています。イエス様に付いて来たとは言え、彼らの関心がパンや名誉にあったからです。今あなた自身の関心はどこにありますか。あなたの心はどこを向いていますか。最近何が目に入って来て、どんなことが耳に残りますか。御言葉を読む時、どんな単語が目に入って来ますか。



9 今日の箇所の後半で、「まだ悟らないのですか」と繰り返され、強調されています。でも、イエス様は、弟子たちを叱責されているのではありません。この言葉が主の苦しいお心をあらわしているとは言え、絶望しておられるのではありません。希望が込められています。イエス様が「まだ」という言葉の中に、「やがて」分かるようになる、「いつか」時が来れば悟るようになるという期待感が見てとれます。あなたは、この主の期待にどう応えますか。
・17,21節/
・Tコリント5:7/

「命の実を刈り取ろう」

 イエス様は、私たちに対しても、同じく痛みを覚えながらも、やがては悔い改めて信じるようになる、いつかは信仰で生きるようになると期待してくださいます。御言葉を学び、御言葉に従おうとする者の場合、「やがて」という希望があります。まだ罪や失敗が目立つとしても、やがて成長する、いつかは主の栄光をあらわすようになるという期待があります。私たちが、まだ気づいていないとしても、まだ悟らないとしても、御言葉を聞いて礼拝しているならば、いつかはという恵みを握りたいのです。今日の学びで与えられた適用を分かち合い、互いのために祈りましょう。

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