小グループで聖書を学ぶ
17 柔らかな答え、良い返事(箴言15:1〜33)

「心の門を開いて」

 世界的に有名な言語学者が、答え方が人生を決める、コミュニケーションで本当に重要なのは、「質問力」よりも「応答力」だ、と書いています。果たして、私たちは、どれほど答え方に留意しているでしょうか。箴言でも、答え方が大切であることを教えています。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 過去を振り返ってみてください。子どもの頃家庭で、学校で、大人になって職場で、結婚生活で感情が傷つき、怒りが蓄積されることもありました。怒りは、人の言葉に反応して出て来ます。怒りは、相手の心を傷つけ、怒った人自身も傷つきます。怒りは、互いの人格を破壊し、人生を破壊します。健康を損なわせます。怒りに対してどのようなことが必要だと教えていますか。
・1節/
・4節/

2 言葉は、感情に刺激を与え、人間関係に最も大きな影響を与えます。柔らかな答え、穏やかな答え方をするためには、相手のことを知って、なぜ怒っているのか、どういう状況なのか知ることです。そうすれば、激しい言葉ではなく、柔らかな答えをすることができます。コミュニケーションにおいて、憤慨して応答すれば、どうなりますか。応答する時、相手の感情や状況、その人のおいたちなどについて考えたことがあるでしょうか。
・2節/
・箴言13:16/

3 柔らかな答えをするには、柔和な人になる必要があります。柔らかな答えとは、言葉だけ柔らかにしたものでなく、その人格が柔和だということです。柔らかな答えで憤りを静める柔和な人になるには、どうされるべきですか。
・イザヤ53:3〜5/
・Tペテロ2:24/

4 世界的な教育学者ベンジャミン・ブルームは、人の環境を物質環境と言語環境に分けています。そして、物質の環境よりも言語の環境の方がはるかに大事だと言っています。重要な環境は、衣食住等の物質の環境がよい所ではなく、良い言語環境を作ってくれる所です。今日の箇所にも、このことを教えている表現があります。どんな内容ですか。
・16〜17節/


5 多くの財宝があって、豪勢な食事ができる物質環境でも、信仰のない憎み合う環境は、悪い言語環境であり、不幸です。一方、貧しい物質環境でも、信仰があって愛し合う環境であれば幸いです。そこには、良い言語環境があるからです。自分のいる所が良い言語環境であれば、心に喜びがあり、心に楽しみがあります。私たちは家庭を、良い物質環境よりも良い言語環境にしようとしているでしょうか。学校や職場等自分のコミュニティーにおいて、柔らかな優しい言葉、穏やかな舌で答えているでしょうか。
・13,15節/


6 夫婦関係を研究した心理学者によると、離婚する理由は、性格の違いなどよりも、言語方式、会話の仕方が問題だと指摘しています。良い人間関係においては、賞賛、励まし、受け入れ、認定などの肯定言語が、指摘、叱責、非難、ののしり等の否定言語より何倍も多いのが基本だそうです。肯定言語の比率が少なくなって来ると、その関係は危なくなるというのです。これを知って、あなたの思うことは何ですか。どんな関係で、どちらを多く使っていますか。



7 その学者は、相手に肯定的な印象を与える話しを心がけるようにと勧めています。相手を直そうとしないで、そのまま受け入れて認めようとする、そのように、お互いに向けたアプローチを変えることが大切だと教えています。聖書は、コミュニケーションにおいて、どんなことが重要だと教えていますか。
・28節/
・コロサイ4:6/

8 今日の箇所では、どう答えるかの重要性を教えています。どのような答え方を勧めていますか。どう答えるかを思い巡らしていますか。
・30節/
・23節/

9 良い返事でも、時や状況にあわなければ、良いものではなくなります。果たして、私たちの口から出ている言葉は、良い返事ですか。時宜にかなった麗しい応答ですか。失敗したと後悔することがないでしょうか。使徒パウロは、若い伝道者テモテに対して、どうあることを勧めていますか。
・Tテモテ4:12/

「命の実を刈り取ろう」

 まずは自分の「ことば」が模範となるようにしなさいと勧めています。私たちは、家族をはじめとした様々な人間関係の中にいます。言葉のやり取りをして生きています。ですから、柔らかな答え、良い返事をする必要があります。私たちの言葉が、「人の徳を養うのに役立つ言葉」になることを願います。エペソ4:29。

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