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22 高慢と妬みの果てに(士師記12:1〜15)

「心の門を開いて」

 アモン人にようやく勝利したエフタとギルアデに対してエフライム族が難癖をつけて、戦いをしかけて来ました。なぜ、同胞のエフライムがギルアデにからんで来たのでしょうか。これは私たちにも、つねに揺さぶられる問題です。御言葉から主のメッセージを聞きましょう。

「御言葉の種を蒔こう」

1 士師エフタとギルアデの人々は、アモン人との戦いに勝利することができました。他の同胞にとっても、喜ばしい勝利のはずです。敵を倒してくれた感謝をすべきところです。ところが、エフライム族は、文句を言っていますが、責められることがエフタやギルアデ人側にあったのでしょうか。
・1〜3節//


2 なぜ、このような難癖をつけ、酷いことを言って来たのでしょうか。エフライム族は、エジプトで宰相をしたヨセフの末裔です。カナンの地でも、イスラエルの中心に位置しています。一方ギルアデ人は、約束の地以外の地に住む者たちで、その指導者エフタも、出自はあやしく、逃亡生活をしていた者でした。エフライムは、ギルアデ人やエフタに対して、どのような思いを抱いていたと考えられますか。(参考/ホセア5:5,Tコリント5:6)



3 イスラエル民族の中でも、エフライムは最も自負心と高慢に満ちていた部族です。ですから、約束の地以外に住むギルアデ人を部外者のように低く見ていました。エフタについても、出自はあやしい、元逃亡者だと見下しました。あなたは、「プライドが許さない、傷ついた」と言ったことはありませんか。人を見下したり、侮ったりしたことはありませんか。高慢の思いはないのでしょうか。



4 この高慢がもう一つの罪の性質を誘発します。エフライムの相続地は広く、カナンの中心に位置するとは言え、山の多い地域です。一方、ギルアデは、広く平坦な牧草地です。そして、今ギルアデがアモン人に勝って、アモン人の地も征服しました。自負心の強い高慢なエフライムは、ギルアデに対してどんな思いを持つと考えられますか。(参考/Tテモテ6:4, 箴言27:4)

5 アモン人の圧制下にあったギルアデが、戦いに勝利して自分たちよりも良くなると、エフライムに妬みの思いが燃え上がりました。ギルアデをうらやんで、戦いを仕掛けて来たのです。あなたは、どんなことで妬みを抱いたり、人をうらやんだりしましたか。人がほめられる時素直に喜べない、人の幸せを見て何か気に入らないということはありませんでしたか。



6 高慢と妬みという罪の性質は、あざけりも悪口も吐き出させます。ギルアデとエフタに対して何と言っていますか。そのエフライムの悪口は、どのように返って来ますか。
・4〜6節/


7 悪口を言うと、自分に返って来るという脳科学的理由があります。脳は自分が発した悪口を聞いて自分が攻撃されていると理解し、ストレスが溜まります。それで、脳が衰え、鈍くなります。悪口を聞いてくれた人にも悪影響を与えます。人間関係が悪くなり、自分の居場所を失います。育児にも悪影響を与えます。顔つきにも影響し、老けるそうです。これを読んで、あなたの思うことは何ですか。



8 私たちも、つい突っかかって悪いことばを吐き、あざけり、人の心を忖度しないでぞんざいな言い方をしていないでしょうか。どのようにすべきだと教えられていますか。
・エペソ4:31/


9 ギルアデという地域は、カナン本土から遠隔地にあるために、他の部族とあまり関わりや交わりがありませんでした。関わりがなければ、勝手な思い込み、独断や偏見も生じるでしょう。それで、エフタの後の士師が、他の氏族と婚姻関係をもったことが特筆されています。それによって、どういう効果が期待されますか。
・8〜9節/
・ピリピ2:1〜2,エペソ4:16/

「命の実を刈り取ろう」

 関係や交わりが広がるならば、それぞれの事情を把握し、違いを理解し、助け合うことができるでしょう。人は交わりがなければ、自分の思いに執着し、他の人の思いを忖度できなくなる危険が増します。私たちが共に集まって礼拝をささげ、セルなどで共に学び、分かち合うことはとても大切なことなのです。ヘブル10:25。私たちの救い主イエス様は、低くなられて世に来られ、十字架の死ににまで従われました。ピリピ2:6〜8。エフライムの高慢やねたみ、あざけりと悪口の結果を学んで、心に示された悔い改めは何ですか。どのように歩もうと導きを受けましたか。

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