小グループで聖書を学ぶ
26 天地の造り主に立ち返る(使徒14:8〜18)

「心の門を開いて」

 西欧の文化のもとになった1つとされているBC1世紀末オウディウス作「変身物語」があります。その中に、ギリシャ神話のゼウスとヘルメスが今のトルコ中部に貧しい旅人のなりをして来た時、貧しい老夫婦だけが親切に迎えたので洪水から救われたというもてなしの道徳訓です。この物語が、今日の箇所にある騒動の背景となっています。その騒動を通して、神の啓示について学びます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 パウロの一行は、イコニオムから難を逃れて、リステラという町に来ました。ここにはユダヤ人の会堂はなかったようです。外で福音を語っていたところ、パウロは、聞いていた人々の中のある一人に目がとまりました。それは、なぜですか。紹介文や状況などからどんな人だと考えられますか。
・8〜9節/


2 この人の状況の繰り返しは、この人の絶望感が表されています。肉体的障害に留まらず、精神的な障害が強調されています。人は、様々な理由で、心に不安や恐れ、絶望感を抱きます。しかし、この足の不自由な人はこの時、絶望感に陥ってはいないで、どんな思いになっていたのですか。そのために、何を受けることができましたか。
・9〜10節/
・ローマ10:17/

3 奇跡よりも、神の言葉を聞いて絶望感から立ち上がったという精神的変化に注目しなければなりません。この人は、福音を聞いて、信じて、救われたのです。こんなに素晴らしい救いが起こっていたのに、因習と伝説に縛られていた町の人々は大きな勘違いをして、騒動が起きました。群衆の様子とパウロたちの様子はどうですか。
・11〜13節/
・14〜15節前半/

4 「変身物語」では、老夫婦のようによくもてなしをしなかった者たちは罰を受けました。それを怖れて、人々は急いで二人を祭ることにしたようです。パウロは、彼らが騒いでいる理由が分かると、衝撃を受けて、止めさせました。群衆の愚かな行為を止めさせるために、パウロは、どんなことを教えましたか。あなたは、それを感じていますか。
・14〜18節/
・ローマ1:20〜21/

5 過ぎ去った時代においては、創造主なる真の神様は、大自然の不思議と偉大さを通して、人々にご自身を知らせておられました。自然を通して食物と喜びを与え、心を満たして恵みを施しておれました。これが、一般啓示です。私たちが生きて生活するすべて、空気や食べ物から、家族や友人、学校や職場、仕事や健康などまでが与えられ、恵みを受けています。あなたは、当たり前だと思っていますか。意識して感謝していますか。
・詩篇145:8〜9/


6 世の人々が自分の道を歩むままにしておられたのは、過ぎ去った時代までだとなぜ言っているのですか。今はどんな啓示があるのですか。どうすれば、天地を造られた生ける神に立ち返ることができるのですか。
・15節後半, 使徒17:30〜31/
・Tテモテ1:15, ヨハネ14:6 /

7 過ぎ去った時代はそのままにされましたが、今は、どこででもすべての人に悔い改めを命じておられます。なぜなら、救い主キリスト・イエスが、罪人を救うために世に来られたからです。これが、特別啓示です。この足の不自由な人が救われたのは、絶望の中から救いを求めたのですが、この人を救われたのは、神様の恵みによることです。ユダヤ人の会堂ではなくこの人がいた所でパウロが語ったのも、この人が熱心に聞くようにされたのも神様の導きです。あなたの救いの求めや信仰の決心の他に、神様はどう導いてくださいましたか。


8 この人がいた所でパウロが福音を語るようにさせ、この人が信じるように心を開いてくださったのは神様の愛とあわれみによります。これが、神の恵みであり、癒やしの奇跡よりも大きな神様の働きです。私たちの救いは、救われただけではありません。救われた恵みに付随して、様々な恵みや祝福を受け、享受しています。この人のように奇跡のような取り扱いを受けることもあるでしょう。受けた恵みを分かち合ってみましょう。
・詩篇103:2〜5/


9 救い主を与えてくださった創造主を礼拝し、生ける御言葉に養われているということがどんなに大きな恵みでしょうか。そのような恵みと祝福に感謝して、あなたはどのように応答して生きて行きますか。
・詩篇116:12/

「命の実を刈り取ろう」

 私たちの環境を感謝することがないとしたら愚かであり、不平不満ばかりだとしたら勿体無いことです。人々と同じように与えられている一般恩寵にも感謝して生きて、何よりもイエス様による救いという特別な恵みを受けていることに感謝して、恵みに応答して生きることを願います。適用を分かち合い、祈りましょう。使徒17:30〜31。

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