小グループで聖書を学ぶ
28 主イエスの恵みによって救われる(使徒15:1〜11)

「心の門を開いて」

 問題が起こった時、漠然と解決法を思案しても解決はできません。論理的に段階を踏んで行く必要があるそうです。一般的に、問題の認識、原因の調査と分析、解決策の立案、解決策の実行、結果の評価という段階を踏むと言われています。教会史上初めて開かれた公会議の元となった問題を通して、問題解決について学びます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 問題を解決するための第一ステップは、問題を発見し認識することです。どんな問題が起こりましたか。隠れている問題、本当の問題は何ですか。
・1節,2節前半/
・ローマ10:9〜10、エペソ2:8/

2 「割礼を受けなければ、あなたがたは救われない」とは、大問題です。イエス様が自分のために十字架にかかり、よみがえられたことを信じて救われるというのが福音だからです。何が問題なのかを認識できたら、次のステップでは原因を調査して分析します。それによって、解決策へスムーズに進むようになるからです。この問題の原因は何ですか。引用聖句から考えてみましょう。
・5節/
・ガラテヤ6:13/

3 私たちには、仕事や生活などにおいて様々な問題が起きて来ます。そんな時、あなたはどうしていますか。問題が起きた時、いたずらに騒いだり、悩んだりしているでしょうか。難しいと思い無理と諦めたり、私にはできないと投げ出したりしてしまうでしょうか。それとも、問題をはっきり認識し、原因をしっかり調べて、分析していますか。



4 問題が起きた時、いたずらに騒いだり、悩んだりするのではなく、まずは、問題を認識し、原因を調べ、分析してみましょう。そのためには、何が必要ですか。聖書は何と言っていますか。
・ヘブル4:12/
・ピリピ1:9〜10/

5 私たちが問題点を認識し、調査分析するには、霊的洞察力、霊的識別力が必要です。原因が明確になったら、次は解決策を立案します。福音の根幹にかかわることなので、使徒たちや長老たちの会議に委ねることにしました。これが、キリスト教会史上初めての公会議、エルサレム会議です。解決策の立案では、特定した原因を取り除くにはどうすればよいのかを徹底的に考え抜きます。そのために、パウロは会議まで、どんなことをしていますか。(引用聖句中のケファとは、ペテロのことです)。
・2節後半/
・ガラテヤ2:11〜14/

6 ペテロは、アンティオキヤで異邦人の聖徒たちと一緒に食事をしていたのに、使徒ヤコブに遣わされた人々が来ると、割礼を主張する人々の目を気にして異邦人から離れるという偽りの行動を取りました。そのために他の人々やバルナバまで偽りの行動に引き込まれたので、ペテロに抗議しました。加えて、会議までに、どのような行動を取っていますか。それは、会議のためにどんな準備、効果となったと思いますか。
・3〜4節/


7 パウロから異邦人の救いの報告を聞いた人々は、問題を理解したことでしょう。問題解決の立案をして、解決への筋道ができたら、次には計画にそって実行して行きます。エルサレム公会議が召集されました。多くの意見が出された後、使徒ペテロが立って、話しました。それは、どんなことを証ししたのですか。
・6節/
・7〜9節, 使徒10:1,11〜16,28,34〜35,47/

8 ペテロは、話の結論として何と言いましたか。パウロは、会議の前に、障壁を取り除くためにペテロに対して抗議をしましたが、そのパウロの言葉とこの時のペテロの言葉を比べてみてください。それは、会議のための準備がどうだったということになりますか。
・ガラテヤ2:14,16/
・10〜11節/

9 パウロは、的確に問題を理解し、徹底的に原因を調べ、分析し、入念な準備をして会議に臨みました。問題解決に至る最後のステップは、実行した結果を評価することです。ペテロの話を聞いた議場の人々は、どんな反応をしましたか。それは何を示していますか。
・12節前半/

「命の実を刈り取ろう」

 聞いた議場はみな納得し、「沈黙してしまった」のです。問題は解決されました。誰にとっても問題は起こります。大事なことは、起きた問題に振り回されないで、信仰を持って問題を受け止め、冷静かつ客観的に原因を調べ、分析することです。御言葉に照らして考え、祈って主に相談するのです。問題解決能力は、頭の良し悪しではありません。私たちは、自分が何をすれば、問題解決に近づけるだろうかと思い、信仰をもって臨み、御言葉に照らして考え、主の導きを祈りつつ、人生の様々な問題に取り組みます。学びを通して与えられた気付きや適用を分かち合い、祈りましょう。詩篇119:24。

戻る