小グループで聖書を学ぶ
38 知られていない神に(使徒17:22〜34)

「心の門を開いて」

 アテネに行くと、アレオパゴスという市内を一望できる岩の丘があります。パウロがその丘の上の真ん中に立って、御言葉を伝えたと標示した石があり、そこに登る階段の右側には、使徒17:22〜34が刻まれた銅版があります。それらを見て、この箇所での出来事を想像し、感慨にふけることができます。今日は、この箇所を通して、証しについて学びます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 アレオパゴスに連れて行かれたパウロは、そこでアテネの人々の前で御言葉を伝え始めました。文化と哲学が発達したアテネには神殿と偶像が溢れていましたが、文明や科学技術が発達した現代もまた、偶像や迷信が溢れています。そのような中で証しをする私たちに、パウロの姿はどんな示唆を与えてくれますか。
・22節/
・ピリピ3:6/

2 神殿と偶像で溢れていたアテネは、間違った宗教心ではあるが、熱心ではありました。偶像を拝んでいる愚か者だなどと言うのではなく、宗教心があつい方々だと言われれば、アテネの人たちは心開いて聞いてくれるようになったでしょう。話を聞いてもらうには、始めに心につながりを持つ、接点が必要です。次の接点は、何ですか。何のために、その言葉を引用していますか。
・23節/
・/

3 この言葉は、アテネ人の迷信がどれほどかということを表しています。あれもこれも拝んでも、不安だから知られていない神にもささげものをし、拝んでいたのです。「知られていない神に」を接点として取り上げ、真の神、聖書の神を話すきっかけとします。証しする場合、接点が必要です。多くの場合、良い関係ができて、接点を通して証しを聞いてもらえるようになります。その良い例があったら、分かち合ってください。



4 伝道において、まず必要なのは関係作りです。共通点や接点を見つけ、相手を評価するのです。まず、パウロは、評価と接点を通して、アテネの人々と関係を作り、あなたがたが知らずに拝んでいる神を教えましょうと言って、スムーズに聖書の真の神を伝えるようになります。どんな神様ですか。
・24〜27節/

5 アテネの神殿や偶像はみな、人が作ったものです。しかし、パウロの伝える真の神は、天地万物を創造し、天地を治めておられる神です。偶像のように人に依存しているのではなく、人が神に依存しています。パウロは、神と人との関係について、アテネの人々がよく知っているギリシヤの詩人の言葉を引用しました。どんなことを説明していますか。このような引用は、どんな効果がありますか。
・28〜29節/
・マタイ28:20,ヨハネ1:12/

6 私たちも、御言葉に関心がなく、世の文化や知識にとらわれている人々に証しをする時、このような接点を用いることが有効です。だからと言って、哲学や詩の知識がなければ伝えられないということではありません。このことについて、パウロは、どんな警告をし、どんな勧めをしていますか。
・コロサイ2:8/
・Tコリント1:20〜21,24/

7 伝道において、まず必要なのは関係作りです。そして、接点を通して福音を証し、イエス様を信じる勧めをします。パウロも、幾つかの接点を通して真の神様と福音を伝え、福音を聞いたアテネの人々に信じる決断を求めています。なぜそうしていますか。
・30〜31節/
・Tヨハネ4:9,マタイ24:14/

8 裁きや滅びにあうことがないように、救い主イエス様を世に送ってくださいました。パウロは、イエス様の十字架と復活を信じなさいと勧めました。いつ世の終わりが来るか分かりません。いつ地上の人生が終わるか知らないからです。福音を聞いたアテネの人々の反応は、3種類ありました。私たちは、証しの生活の中で、どんな反応を見ていますか。
・32,34節/


9 ある人々は、パウロのアテネでの宣教は失敗したと言います。信じた人が一部だけだったからです。しかし、そうではありません。後には、ディオヌシオはアテネで最初の監督となり、アテネに福音が満ちるようになります。パウロの伝道を学んで、あなたはどんな人に、どのような接点を見つけて、証ししてみようと思いましたか。


「命の実を刈り取ろう」

 科学と技術が発達した現代に住む人々も、文化と哲学を自慢していたアテネの人々と同じです。偶像と迷信に囚われ、空しさの中にあるたましいは救いを求めています。私たちにも聖なる憤りが生じて、機会を捉えて効果的に福音を伝え、救いに導く者となることを願います。適用を分かち合い、互いのために祈りましょう。Tコリント1:23〜24。

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