小グループで聖書を学ぶ
51 一期一会(使徒21:1〜6)

「心の門を開いて」

 パウロは、ミレトスでエペソの長老たちに遺言のようなことを話して、慟哭しながら、ひざまずき祈って、別れました。今日の箇所にも別れが出て来ます。やはり、ひざまずき祈って別れましたが、その出会いと別れは、学ぶ者に深い感動と励ましを与えてくれます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 パウロたちを乗せた船は、小アジア半島のミレトスを出発してエーゲ海を南から東へと巡りながらイスラエルの北にあるフェニキアのツロを目指します。その間どんな島々を巡っていますか。地図でも確かめましょう。
・1〜3節/


2 コス島は、小さいですが、医学の父と言われ、ヒポクラテスの誓いで有名なヒポクラテスの故郷であり、大きな医学校がありました。ロドス島は、有名なバラの産地で、世界七不思議の一つであるロドス島の巨像でも有名でした。名所であるコス島もロドス島も寄港するだけなのに、寄港もしないキプロス島をずっと見ながら航海したと付け加えられています。キプロス島に対するパウロのどんな思いが想像されますか。
・使徒13:2〜5/
・Tサムエル7:12/(参考)

3 13年前にバルナバとマルコと一緒にキプロスでの宣教の開始をしたことを思い出していたでしょう。アンテオキア教会でバルナバの訓練を受け、共に奉仕した後、世界宣教に送り出されました。パウロにとって、その後の伝道旅行の原点となったところでした。私たちの人生にも、考えや生き方が変化した原点があるでしょう。信仰においても、キプロスみたいなところがあるでしょう。それはどんなところですか。分かち合ってみましょう。



4 船は、やがてフェニキアのツロに到着しました。フェニキアは今のレバノンです。ツロは、当時地中海の主要な港湾都市の一つであり、貿易で繁栄していました。ですから、この時も船の積荷を降ろすために七日間停泊することになりました。その間、パウロは、どうしましたか。なぜですか。参照箇所から考えてみましょう。
・3〜4節前半/
・使徒15:2〜3/

5 パウロと10年ぶりに出会って感激したツロの聖徒たちは、家族や友人と一緒に、パウロから伝道旅行での様々な出来事を聞き、神様の豊かな恵みと驚くべき働きを知って信仰が増し加えられ、信仰が確かなものへと変えられたに違いありません。再会の様子は、かつての関係がどうかに因ります。あなたは、人々とどんな関係を持とうと願いますか。


6 旧知の聖徒たちの家族や友人たちは、その出会いがとても感慨深い、信仰的なものになりました。その理由は、どんなことを知るようになったからですか。それに対して、パウロは、どんな答えをしたと推測されますか。そのような答えを聞いたツロの聖徒たちと家族はどんな衝撃と影響を受けたと考えられますか。
・4節後半/
・使徒20:24/

7 パウロの信仰の決意と決断を聞いて、献身の姿を見て、ツロの聖徒たちは、信仰の凄さと素晴らしさを覚えたことでしょう。イエス様を信じて救われていることの確かさと喜びを新たにしたことでしょう。パウロたちの出発の時、彼らは他の箇所では見られないことをしています。それは、何ですか。その理由は何ですか。
・5節前半/


8 妻や子どもたちまで、パウロの信仰に励まされ、大きな影響を受けたので、みな一緒に見送りに来たのでしょう。その別れの様子はどうですか。どんな感激と記憶を受けたと思われますか。「彼らは自分の家に帰って行った」という表現は、彼らのどんな思い、分かち合いを想像させますか。
・5節後半〜6節/


9 ツロの聖徒たちや家族が、道々パウロの信仰の姿勢に感動したことや励ましやチャレンジを受けたこと分かち合っている光景が浮かんで来ます。家族も連れて来てパウロを一緒に見送ったのは、その光景を記憶させることによって、家族がパウロのような献身的信仰に倣うように願ったからでしょう。私たちも家族を愛しています。家族や友人に何かを残したいと願っています。そのために、私たちにどんなことができるでしょうか。
・ガラテヤ6:10,ヨハネ1:40〜42/(参考)

「命の実を刈り取ろう」

 私たちも、そのような信仰の場に家族を、友人を連れて来なければなりません。信仰で生きることがどんなに確かなものか、神に導かれて歩む人の生き方がどれほど崇高なものであるかを知ることを願います。私たちも、自分の走るべき道を神様の御手に委ねて、主の御手に家族を任せる信仰になることを願います。学びを通して受けた導きと恵みを分かち合い、とりなし祈りましょう。使徒20:24。

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