小グループで聖書を学ぶ

57 勇気を出しなさい(使徒23:1〜11)

「心の門を開いて」

 今日の箇所でパウロは、エルサレムの権力者が集まる最高法院で尋問を受けます。四面楚歌のような中でのパウロの姿から大事なことを学ぶことができます。それは私たちが経験することであり、私たちが気をつけなければならないことです。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 千人隊長は、パウロがなぜユダヤ人たちに訴えられているのか知りたいと思い、最高法院を召集し、パウロを彼らの前に立たせました。最高法院と訳された議会は、自分たちの宗教問題は、自分たちでするようにとローマ帝国に許可されたユダヤの最高議決機関です。パウロの第一声に注目しましょう。その証しを聞いて、どんな印象を感じますか。
・使徒22:30/
・1節/

2 当時の大祭司アナニアは、貪欲で残忍な人でした。「私は健全な良心にしたがって、神の前に生きてきました」というパウロの弁明に対して、アナニアはどのような反応をしましたか。そのアナニアに対して、パウロは何と言いましたか。この二人のやり取りは、結局どういうことですか。
・2〜3節/
・/

3 人格否定のような暴力的な命令をするアナニアに憤慨したパウロは、アナニアを白く塗った壁と批判しました。それを聞いた人がパウロに何と忠告しましたか。それに対してパウロは、どんな反応を示しましたか。このパウロの反応の意味はどういうことですか。このような反応から、私たちはどんなことを学ぶことができますか。
・4〜5節/
・Tペテロ2:23,Uテモテ2:22〜24/

4 「あなたは神の大祭司をののしるのか」という指摘に対して、パウロは、はっと気付き、思いを変えました。アナニアが大祭司であるとは知らなかったと言い、御言葉を引用して謝罪しました。人は、互いに相手の言動によって憤慨し、衝突しますが、パウロは争いや衝突から守られたのです。御言葉に立ち返りました。あなたにとって、はっと気付いて、その後起こりうる争いや衝突から守られたというようなことはありませんか。あれば、分かち合ってください。


5 気に入らないからと暴力を加えようとする裁判でどんなに証言しても無駄でしょう。このような悪辣な権威者に対して証言しても、埒は明かないとパウロは判断しました。そこで、パウロは、戦略を変えました。パウロは、何と言い出したのですか。パウロが着目した最高法院の2大派閥の違いはどうですか。
・6節/
・8節/

6 70人ほどの最高法院には、サドカイ派、パリサイ派という2大派閥がありました。その2つの派閥間には、神学的にも生活もまったく違っていたので、普段から争いがありました。パウロの発言の結果、どんなことが起こりましたか。それまでの議会の状況と比べて、どうですか。これは、パウロが何を用いたということになりますか。
・7,9節/
・箴言14:3,15:2/

7 パウロの発言の結果、四面楚歌のような議場の状況が一変しました。擁護してくれる人々まで現れました。主の聖徒は、言ってやらなければなどと危機をあおるような浅はかな対応ではなく、主が自分に与えて下さった知恵で問題や危機を乗り越えようとするのです。これも、御言葉が勧めていることです。あなたにとって、信仰の知恵をもって問題を乗り越えられたというような経験がありますか。



8 2つの派閥の論争が激しくなると、千人隊長は、パウロを議場から引き出し、兵営に連れて行きました。こうして、パウロが知恵を発揮したことで、危機から助け出されました。それでも、釈放されず、兵営に逆戻りです。これからどうなるかという不安な夜、どんなことがありましたか。それは、パウロにどんな思いを与えてくれたと思いますか。
・10〜11節/
・/

9 「勇気を出しなさい」という主の言葉に励まされ、慰められたことでしょう。「ローマでも証しをしなければならない」という主の使命を思い出し、勇気と希望を与えられたでしょう。不安や恐れの中で、欠けや弱さを感じる中で、「勇気を出しなさい。まだあなたにはなすべきことがあります」と言われたら、どうですか。


「命の実を刈り取ろう」

 私たちは、私はもうやり尽くした、私のすべきことは終わったと思う時があります。私にはもう何もできないから、私は年だからと思うこともあります。でも、まだやるべきことがあるのです。世で労苦が多いとしても、危機に陥るとしても、人の言葉で気付かされ、御言葉を思い出し、信仰の知恵をもって対処し、乗り越えたいと願います。受けた気付きや導きを分かち合い、互いのために祈りましょう。

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