小グループで聖書を学ぶ
63 神のご計画こそが実現する(使徒25:1〜12)

「心の門を開いて」

 機会を逸しないようにということはよく聞くことであり、大切だと分かっています。しかし、その機会をどう捉えるのでしょうか、何が機会であるかどうしたら知ることができるのでしょうか。機会に気付き、機会を捉えた例として、今日の箇所から学ぶことにしましょう。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 裁判は延期されたままで2年が経ちました。パウロは、官邸に監禁されたままです。いつまで延期されるのか、いつどうやってローマまで行けるのだろうかなどと言い、時には不安や恐れも感じたかもしれません。でも、2年後、どんな変化が起こりましたか。それは、パウロをどんな思いにしてくれることになるでしょうか。
・1節/
・詩篇106:4/(参考)

2 騒動の収拾で失態を犯したフェリクス総督がローマに召喚され、フェストゥスが新総督として赴任して来ました。パウロは、裁判の延期を受け止め、そこにも何か意味があり、神の導きや守りを疑うことなく、祈って、神の時を待っていたに違いありません。だからこそ、総督の交代を主の導き、機会と捉えたでしょう。一方、パウロを迫害していたユダヤ人権力者たちも、好機到来と考えたようです。どんな反応を見せていますか。
・2〜3節/
・使徒23:15,21/

3 懇願したというのは、しつこく繰り返し要請したというのです。前の総督はユダヤ人の騒動で失脚していますから、新総督に自分たちの要求を受け入れるように圧力を加えています。その要求は、パウロにとって危機です。ユダヤ人の要請に対して、フェストゥスはどのように対応しましたか。それは、パウロにとってどうですか。
・4〜5節/


4 フェストゥスは、着任早々エルサレムへ行きました。早く属州の状況や様子を知ろうとしたのです。彼は、真面目な誠実な人であり、優れた行政官でした。フェストゥスは、おかしいと気付き、彼らの要請には何か裏がありそうだと思いました。でも、反発を招かないように自然に彼らの要求を退けました。ここに、神の守りと導きがあります。神様が世の人を用いて自分を助け守ってくださった例があれば、分かち合ってください。


5 ユダヤ人権力者たちは、新総督の代わったことがパウロを暗殺できる機会と考え、暗殺計画を立てたのですが、新任総督に退けられてしまいました。裁判はカイサリアで再開されました。パウロにとっては、それが主の導きであり、与えられた機会となります。人は、自分なりの思いで計画を立てます。私たちもそうです。そのことについて、聖書は何と教えていますか。引用聖句を読んで、気付かされることは何ですか。
・6節/
・箴言19:21,詩篇33:10〜12/

6 裁判においてユダヤ人権力者たちの訴えとパウロの弁論を聞いたフェストゥス総督が、パウロに尋ねます。どれは、どんなことですか。フェストゥス総督は、どんなことを考えて尋ねているのでしょうか。どんな意味が込められていると思われますか。
・7〜9節/


7 「ユダヤ人たちの機嫌を取ろうとした」とあっても、フェストゥスはフェリクスのように自分のためにパウロを犠牲にする自分勝手な総督ではありません。エルサレムでの法廷を提案しているだけです。それをパウロが望まないのは明らかですから、提案を退けると考えたのです。その結果、パウロはどんな返事をしていますか。それは、パウロがどんなことに気付いたことを表していることになりますか。
・10〜11節/
・箴言16:1,9/

8 総督の前での裁判を退ければ、カエサルへ上訴するしかありません。パウロも、これが祈りや黙想に対する神の答えだと察知し、カエサルへの上訴を申し出ました。神の与えた絶好の機会でした。これでフェストゥス自身も、ユダヤ人に恨まれることなく、面倒な案件から解放されます。裁判の結果は、どういうことになりますか。驚くべきことです。
・12節/
・使徒23:11/

9 2年間監禁されていたパウロは、「主よ、ローマへ行けるのですか。なぜ監禁されたままなのですか。どこに導きがあるのですか」などと祈り、黙想していたでしょう。カエサルのもとへ行くということは、ローマに行くことです。これが、神の導きであり、神が与えた機会なのです。パウロのような導きを受け、与えられた機会に気付かされたことを分かち合いましょう。
・/
「命の実を刈り取ろう」

 カエサルへの上訴は、囚人のままですが、兵士によって守られ護送されます。パウロは、神の導きの素晴らしさに驚き、感動していたことでしょう。私たちも、どのような中でも神様を信頼して祈り、黙想し、神と出会う礼拝をし、御言葉に聞き従うことを願います。そして、パウロのように導きを受け、機会を捉えて歩みたいのです。学びを通して受けた恵みや気付きを分ち合い、互いのために祈りましょう。箴言19:21。

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