小グループで聖書を学ぶ
68 向かい風の中で(使徒27:1〜12)

「心の門を開いて」

 人生は、ある時には順風満帆、ある時には向かい風を進むというように船旅にたとえられます。きょうの箇所は、パウロがローマへ向けて船旅をするところです。その船旅の様子から私たちの信仰生活への適用を学びます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 いよいよパウロのローマ行きが決まりました。囚人という立場ではあるが、カイザリアを出航し、ローマへと船出します。今回の船旅に同行している信仰の友が二人います。それは、誰ですか。パウロにとってどんな人となるでしょうか。
・1〜2節/
・使徒19:29,ピレモン1:24,コロサイ4:10/

2 「私たち」とあるように、使徒の働きの記者であるルカが同行しています。年老いて体も弱かったパウロにとって、医者ルカの同行はどれほど助けになったことでしょうか。ずっと同行して来たアリスタルコは、一緒に働き、体を張ってパウロを助けてくれた人です。私たちの人生にも、人知れず祈ってくれて、陰で助けてくれる信仰の友がいます。ここには、もう一人、パウロを助けてくれた人がいます。どんな人ですか。
・3節/


3 囚人の自由行動を許すほど、ユリウスという百人隊長は、パウロを信頼し、親切に扱ってくれました。聖書に出て来る百人隊長はみな立派な人です。御言葉に誠実に生きる聖徒たちには、誠実に生きる世の人たちも好感を持ち、よくしてくれるということです。私たちにも好感を持って助けてくれる人がいるでしょう。当時の船旅は、風任せですが、この航海には、どんな特徴がありますか。そのために、ミラ港で何をしていますか。
・4〜6節/
・37〜38節/ (参考)

4 この旅は、向かい風や強い波に翻弄されて行く船旅となります。向かい風だったので、キプロスの島陰を少しずつゆっくり進みました。風や波を乗り切ってローマへ行くために、ミラでは小型船からエジプトの麦を運ぶ大型貨物船に乗り換えました。人生の向かい風が吹くと言われるのは、どんな時ですか。そんな時には、どうしますか。それについて、パウロの船旅は、何を教えてくれますか。
・イザヤ30:15/(参考)


5 人生も、様々な障害がある時は、慎重にゆっくりと神を信頼しながら進みます。大型貨物船に乗り換えたように、進む方法を変えたりするでしょう。その後の航海では、天候や進み方はどうですか。そのために、船は結果的にはどうなりましたか。そのような航海は、人生のどんな様相をあらわしているようですか。そんな時には何か必要ですか。
・7〜8節/
・詩篇36:7,57:1/

6 風や波に翻弄された船は、やっとのことでクレタ島の「良い港」に着きました。港と訳された言葉は、避難所という意味もあります。大変なことが続き、問題に翻弄される時には、主なる神という良い港に逃げ込むことが必要です。そこでかなりの日数が経ちましたが、天候は好転しませんでした。そこで、パウロはどんなことを提案しましたか。なぜそんな提案ができたのですか。
・9〜10節/
・使徒27:23〜24,Uコリント11:25/

7 パウロは、伝道旅行での経験と知識から提案したのですが、そこには主の導きへの信頼があります。人は、次々と問題に前進を阻まれ、まったく思うように進むことができず、遅々として進まないことが続いたら、苛々して、周りにあたり、間違った手段も取るかもしれません。しかし、パウロは、良い港で冬を過ごすことが神様の導きだと判断しました。他の人々は、その提案をどう受け止めましたか。そのように決断した理由は何ですか。
・11〜12節/


8 パウロ以外の人々は、良い港近くのラサヤの町は小さくて何もないので、大きな町で娯楽もたくさんあるフェニクスで冬を過ごすことを決めました。人は、自分の利益や欲のために判断が狂い、分別力を失います。あなたは、何か判断しなければならない時、どうしますか。聖徒たちが神の時を見極めるには、どうしたらよいですか。
・詩篇69:13, 32:8/(参考)
・コロサイ1:9/(参考)

9 神の時を見極めるには、祈って御言葉に聞くことですが、環境が整えられれば導きが確信でき、信仰の友の助言もあります。向かい風の中を少しずつ進んだように、知る限り見える所を少しずつ進んでみることも必要です。パウロは、向かい風に翻弄されても、諦めることなく、進路を変えてでも進もうとしています。どうして、そうできたのですか。
・使徒23:11,19:21, ルカ8:22〜26/

「命の実を刈り取ろう」

 向かい風があったとしても、行き先がはっきりしていれば、ゆるぎません。私たちの人生も同じです。主が必ず目的地に着かせてくださると信じて進むことは、何にもまして幸いなことです。私たちの人生という航海について、パウロの航海を通して学んだ適用や気付きを分かち合い、互いのために祈りましょう。使徒23:11。

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