小グループで聖書を学ぶ
72 ついに道が開かれ(使徒28:11〜22)

「心の門を開いて」

 どんな困難があろうと、どんな問題があろうと、これが主の導かれる道だという道であるなら、やがてその道は開かれます。その道には主の備えがあり、進むことができます。私たちの人生の道にも、主は備えをしてくださり、導いてくださいます。パウロたちのローマまでの旅を通して学びます。

「御言葉の種を蒔きながら」

1 パウロは、2年間もカイザリアで待たされ、ようやくローマに向けて出発したと思ったら、乗った船が向かい風に翻弄されて進めず、行き先がしばしば変わり、さらには嵐の中を2週間も流されて、マルタ島に漂着しました。地図を見ると、イタリアのすぐ近くです。でも、冬の季節風が吹く地中海の船旅はできません。そのために、この島でどのくらいの間留められたままでしたか。私たちならば、どんな気持ちになりますか。
・11節/


2 私たちの人生の旅も、問題や失敗で遅々として進まず、停滞していると思う時があります。私たちが、パウロたちの状況だったら、とてもイライラし、文句や嘆きが出て来るでしょう。聖書は、そのような私たちに何と言っていますか。
・詩篇62:5 , 42:5 /
・ヘブル10:36/

3 三か月経って、出航する条件が整いました。冬が終わり、イタリアに向かって風が吹くようになったからです。マルタ島を出航した船は、イタリア半島までどのように進んでいますか。マルタ島までの航海と比べて、どうですか。
・12〜13節/
・使徒27:4〜7,14〜15,18〜20/

4 神の備えがある時、その道は進んで行くことができます。船は、イタリアのプテオリ、現代のナポリのあたりに入港し、ここで上陸してローマに向かうことになります。パウロにとって初めての土地です。私たちは見知らぬ国、言葉の通じない国に来たら、心細く、不安な気持ちになるでしょう。パウロには、どんな備えがありましたか。
・14節/


5 すでに、イエス様を信じて救われた人々が、小アジアやギリシャからプテオリに来ていて、教会もできていたのです。聖徒たちとの交わりは、どれほど安心と喜びを与えられ、慰めと励ましを受けたことでしょうか。もっと驚きの出会いがあります。どうして、ローマから50km や70kmくらいにある宿場町まで出迎えてくれたのでしょうか。
・15節/
・ローマ1:10〜12/(参考)

6 ローマの聖徒たちとパウロは、ローマ人への手紙を通して旧知の仲でした。心がつながっていたのです。この驚くべき出迎えに、パウロは、神に感謝し、勇気づけられました。私たちも、信仰の友が与えられていることを感謝します。兄弟姉妹との交わりや出会い、便りや連絡などから受けた慰めや励ましを少し分かち合ってみましょう。



7 パウロが願っていたように、ついに道が開かれ、ローマに来ることができました。パウロのローマでの囚人生活が始まりました。その様子は、驚くべき姿です。どのような状況ですか。そこには、どんな主の備えがありましたか。
・16節/


8 この特別待遇は、同行した親衛隊の百人隊長ユリウスの計らいによることでしょう。パウロを監視する兵士が、パウロを迫害や暗殺から守ってくれることになり、今までで最も安全な生活となりました。パウロは、すぐにローマにいるユダヤ人コミュニティーの指導者たちを招き、これまでの経緯を説明します。その弁明に対するユダヤ人の反応はどうですか。これまでの町のユダヤ人とどう違いますか。どうして違うと思いますか。
・17〜22節/
・使徒13:45,17:13,18:2/

9 ユダヤ人指導者たちの反応は、意外にも好意的であり、丁寧です。偏見をもたずにパウロから直接話を聞きますと答えたのです。ローマのユダヤ人は、暴動を起こしたことでローマから追放されましたが、ローマに戻ることができるようになったところです。それも影響して、穏健だったのでしょう。それもまた、備えられていたということです。パウロのローマへの道は、ことごとく備えられていました。あなたの人生について、主が備えてくださったと思えることがあれば、分かち合ってください。


「命の実を刈り取ろう」

 神様はパウロがローマに来るための備えをいくつもしてくださっておられました。神様の約束は、必ずローマに行くということであり、向かい風や嵐、危険や問題がないと約束はされていません。ローマまでの船旅は数々の患難がありましたが、こうしてローマに到着することができました。私たちの人生の旅も、このように守りと備えをもって、導いてくださることと信じます。学びを通して与えられた気付きや適用を分ち合い、互いのために祈りましょう。ヨハネ16:33。

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