小グループで聖書を学ぶ
7 わたしの民、わたしの地 (ヨエル3:1〜9)

「心の門を開いて」

 ハラスメントという現代用語があります。様々な嫌がらせやいじめの類につけて、〜ハラと言います。パワハラ、セクハラなど30数種類も挙げられています。現代社会では、様々ないじめがあらゆる所で行われています。ヨエルの時代のユダの民は、いなごの害だけでなく、周囲の国々からの酷いいじめに会い、苦しんでいました。

「御言葉の種を蒔こう」

1 いなごの害からの回復、繁栄をもとどおりにすると2章で約束されていましたが、ここでも、「いつか繁栄を元どおりにする」といううれしい約束が宣言されています。それは、どのような状況から回復してくださるというのでしょうか。民は、他にいったいどんな害を受けていたのでしょうか。どのような苦しみを受けて、悲しみや絶望の中にいたのでしょうか。
・1〜3,5〜6節/


2 いなごの害や戦いで疲弊したユダの民を奴隷として諸国に売り、その土地を奪い取った人々がいました。酷いことに、彼らは、ユダの民を子どもたちまで奴隷として売り、ギリシャ商人を通して遠くの国に売ってしまいました。民の精神的苦しみ、悲しみは、あまりにも大きかったでしょう。この奴隷の境遇、家族離散の酷さは、いなごの害も比べることはできません。そんな酷いことをしたのは、どんな人たちですか。なぜ、彼らは、ユダの民にこのような酷いことをしたのだと思いますか。
・4節/
・使徒7:9/

3 周辺諸国は、ユダの民が繁栄している時、その繁栄と強さを妬み、信仰に生きていた神の民を疎ましく思っていました。それで、国には戻れないように遠くの国に家族ばらばらに売り飛ばし、神殿を荒らして、その銀と金を奪い、偶像の宮に運んで行きました。神の民の心をずたずたにした嫌がらせ、いじめです。現代も、職場や学校、家庭や近所と言った身近な環境で起こっています。私たちは、どうでしょうか。どんな嫌がらせやいじめに会ったことがありますか。



4 今日、経済的な破綻、厳しい労働環境、社会的混乱の中で、人々の心が疲弊し、展望がもてない中で、嫌がらせやいじめが横行しています。30数種類のハラスメントが取り沙汰されているのは、あなたは〜ハラをしていないかという警告の意味があります。それだけ多くなっている、行っていることに気付かない、野放しになっている社会環境だからです。自分もハラスメントをしてしまったかなと思われることがありますか。



5 深い悲しみと苦しみの中にあった神の民に対して、神様はどうしてくださるというのでしょうか。民をいじめた周辺諸国に対してどうすると言われていますか。
・2,4,7〜8節/


6 民をいじめた彼らのしたことに応じて、彼らを裁くと言われます。しかし、報復を勧めているのではありません。何が強調されていますか。私たちはどうすべきですか。
・ローマ12:19/
・Tペテロ2:21〜23/

7 「彼らをヨシャパテの谷に連れ下り、その所で裁く」(2節)と言われます。かつてユダ王国が周囲の国々から攻められた時、ヨシャパテ王が神様を信じて賛美するように命じると、主が伏兵を置いて勝利させ、同士打ちをさせたという出来事がありました。ヨシャパテという王の名前は「主は裁かれた」という意味です。このことを思いだした民は、どのような気持ちになると思いますか。
・U歴代20:22〜23/
・出エジプト3:7, イザヤ40:1〜2/

8 繰り返し、「わたしの民」に「わたしのゆずりの地」で酷い仕打ちをしたからと言っています。ユダの民をいじめる周辺国に対して、「おまえたちは、わたしに何をしようとするのか」と言われたのは、どういうことを表しているのですか。
・2〜4節/
・使徒9:4, マタイ25:40/

9 彼らが聖徒たちにした酷い仕打ちは、神ご自身にしたことと同じだということです。ユダの民が酷い仕打ちを、主ご自身が一緒に受けてくださったのです。それは、苦難を受ける聖徒の救いのためにイエス様ご自身が身代わりとなられたということに繋がっています。実際にイエス様は、ユダヤ社会の指導者たちに妬まれ、いじめられ、嫌がらせを受けました。イエス様を啓示した苦難のしもべの苦しみの目的は、何ですか。
・イザヤ53:2〜4/
・Tペテロ2:24〜25/

「命の実を刈り取ろう」

 私たちも、人々からさげすまれ、ののしられ、のけ者にされ、痛め付けられ、悲しみと病を負うことがあります。いじめや嫌がらせ、ハラスメントを受けることがあるでしょう。そんな時、救い主イエス様が私の痛みを担い、私のために蔑まれ、罵られ、悲しみと病を負われたことも思い出すのです。今日の学びを振り返って、分かち合いたいことは何ですか。Tペテロ2:23〜24。

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