2021年11月28日「悔い改めとリバイバル」使徒19:11〜20
序−エーゲ海の交通、商業の中心都市であったエペソは、アルテミス神殿の門前町としても栄えていたために、占い師や魔術師などが跳梁跋扈する享楽的な町として有名でした。昔の他所事の話ではありません。私たちは、占い市場規模1兆円と言われる現代日本に住んでいます。ですから、エペソで起こった出来事から、私たちへのメッセージを学びます。
T−驚くべき力あるわざを行わせた神−11〜12
パウロは、3年近くエペソに留まって御言葉を教えていたので、アジア州にいた人々が御言葉を聞くようになりました。8〜10節。当然、人々の心が開かれ、悲惨な状態にあった人々が癒しや助けを求めるようになりました。人は誰でも、問題や悩みをかかえています。そうしたエペソの人々は、占い師や魔術師、祈祷師に頼んだものの、彼らにいいように振り回されていました。現代日本も、カウンセリング市場はアメリカの百分の一なのに、占い市場は右肩上がりです。時代の最先端を行くようなベンチャー企業の創始者でも、会社を始める時に風水に頼ったり、会社を移転する時方角を気にしたりするそうです。
悲惨な状態にあったエペソの人々を顧みてくださった神様は、そこにいたパウロを通して驚くべきわざを行われました。11節。文頭に、「力あるわざ」と訳された「奇跡」という意味の単語が来ています。神様が、力あるわざを行われたということが強調されています。福音が知らされ、癒しや救いを求める者たちが起こって来るなら、神様があわれんでくださり、愛してくださり、力あるわざを行われたのです。詩篇102:13。私たちに対しても、そうしてくださいます。
神様は、パウロを通してどんな力あるわざを行われたのでしょうか。12節。イエス様が行われたように、人々の病を癒し、悪霊から解放してくださることでした。この時用いたのが、パウロの持っていた手ぬぐいと前掛けでした。イエス様の衣の裾を触って癒された長血の女の話を思い出します。英語訳では、ハンカチとエプロンとなっています。ある注解者は、苦しみと悲しみの涙をぬぐってくれるハンカチ、痛みと罪をおおってくれる愛のエプロンと表現しています。黙示録7:17,Tペテロ4:8。悲惨な状態にあった人々をあわれんでくださり、愛してくださった神様の力あるわざであることがあらわされているようです。
今もイエス様を信じる者にとっての神様は、この時の神様と同じ神様です。私たちをあわれんでくださり、愛してくださる主は、私たちのために色々なことを通して力あるわざを行われます。
また、神様がパウロを用いて力あるわざを行われたのですが、私たちも主の力あるわざのために用いられることもあるでしょう。御霊に満たされて、主に用いられる器となることを願います。
U−悪霊に打ち負かされた祈祷師たち−13〜16
でも、神の愛とあわれみによるのを知らない人は、ハンカチやエプロンで癒しや悪霊が出て行くのを見たら、そのように真似をする人々が出て来るのではないですかと心配する人がいます。確かに、真似をする人々が現れました。13節。でも、これにも意味があることが分かります。
巡回祈祷師と訳された単語は、以前の訳では、魔よけ祈祷師です。彼らは、パウロが悪霊を追い出しているのを見て、それを真似して、呪文として使いました。「パウロの宣べ伝えているイエスによって、おまえたちに命じる」と言ったとしても、イエス様を信じて言ったわけではありません。「ためしに」呪文としてやったに過ぎません。日ごろ自分たちがやっていることは、うまく行きません。しかし、パウロは、「イエスの名によって」と言ってうまくやれているので、彼らは真似をしたのです。
そういういい加減なことをしていた人々の正体が明らかにされています。14節。何と、彼らはユダヤ人でした。ユダヤ人の律法では、呪文や魔術が厳しく禁止されていました。申命記18:10〜12,ガラテヤ2:20。占い師や魔術師が多く蔓延るエペソには、人々をたぶらかし、騙す人々が多くいました。自分たちに箔をつけるために、祭司長だと偽って魔よけ祈祷師をしていたのです。何もかも偽りです。よく占いは当たるという人がいますが、占い師や易者が自分のことを知っているのではなく、心理学で言うバーナム効果を利用しているといわれます。それは、誰にでも当てはまるようなことで言い当てられたと思ってしまう心理のことです。
神の民であったユダヤ人の中に、こんな人たちがいたのです。これは、当時聖徒たちの中にも、占いや魔術に関わり、振り回されている人々がいたことを暗示しています。周りの人々が日常的に用いていたからです。現代でも、占いや風水などに考えなしに取り上げたり、影響される聖徒たちもいます。主に頼るのではなく、御言葉に聞き従うのではなく、何か別なものを頼り、それで心を満たそうとすることもあります。その時は、その危険や愚かさに気付きません。
そんな祈祷師たちがイエス様の名をかたって悪霊追い出しをしようとした結果、どうなりましたか。15〜16節。悪霊は、イエス様のことを知っており、恐れていました。イエス様のしもべであるパウロのことを知っていました。立ち向かうことができません。しかし、魔よけ祈祷師たちに対しては、おまえたちは何者だと言っています。これは、彼らの正体が分からないから尋ねているのではなく、お前たちはイエスと関係がない者ではないか、と言っているのです。呪文のようにイエス様の名をかたり、追い出そうとしていることを知っていました。恐れてはいません。
そして、悪霊につかれている人が、彼らに飛び掛り、彼らを押さえつけ、裸にしました。彼らは裸のまま、傷を負って逃げ出すしかありませんでした。16節。これは、見ている人々には大きな衝撃を与えました。占いや魔術の類がどれほどいい加減で愚かなことか分かりました。この出来事は、瞬く間にエペソ中に知れ渡りました。なぜならば、エペソの人々が、そういう占いや魔術に日常的に無意識に関わっていたので、そのようにしていたことの愚かさや危険をまざまざと知る機会となったからです。
V−悔い改めとリバイバルが起きた−17〜20
エペソの人々に衝撃を与えたこの出来事は、人々を大きく変えることになりました。驚くべきことが次々と起こるようになりました。17節。まず人々がみな、恐れを抱き、イエス様の御名をあがめるようになりました。占いや魔術が蔓延っていたエペソでは、占い師や魔術師だけでなく、一般の人々も、呪文を唱えたり、術の真似をしたりしていました。現代の日本人が、考えもなしに占いや風水を取り上げているようなものです。その危険に気付かされたのです。
また、占いや魔術に頼り、騙されて苦しんでいた人々が、イエス様こそ頼るべき真実なお方、救い主とあがめるようになりました。人々は、信じて頼るべき方を知らなかったので、偽り物に騙され、彼らに振り回されていたのです。真実なお方救い主を知ったのです。パウロの伝えていたイエス様こそ、真の救い主だと大勢信じるようになりました。エペソに救いのリバイバルが起きました。
次に、信仰に入った人たちが、自分たちのしている行為を悔い改めて、告白しました。18節。彼らは、周りの人々が日常的に、気軽に占いや魔術の類について話し、頼るのを見ているために、イエス様を信じた後でも、それらを何の気なしに取り上げたり、時には頼ったりしていた聖徒もいたのです。そのことに気付かされて、して来たことを悔い改めました。
また、占いや魔術の類でなくても、富や名声、財や地位などに頼って、神に頼らなかったこと、空しくなった時に、御霊の満たしを求めるのでなく、何か別のもので心を満たそうともがいていたことに気付かされ、悔い改めて、告白したのです。ローマ12:1〜2。今日でも、人々は、心を酒や食事、買い物やギャンブルで満たそうとして心身を傷つけてしまいます。
もちろん、これまで信仰生活をしていたけれども、より霊的な刺激を与えられて、信仰が新に覚醒し、霊的成長した人々もいました。聖徒たちの間に信仰のリバイバルが起きたのです。私たちも、何かの信仰的な出来事に出会った時、奇跡的なことを経験した時、信仰が覚醒し、燃やされ、霊的に悔い改め、信仰が成長する時があります。
そして、何と魔術を行っていた者たちが、自分たちのやって来た過ちに気付き、その書物を皆の前で焼き捨てたという出来事が起きました。19節。魔術と言っても、マジックの類をもって人々の好奇心を刺激したり、言葉巧みに人々の運命を知っていて、それを変えられるかのように惑わしていたのです。そういうことを記した本があり、それを元に商売をしていたのです。彼らは、自分たちのして来たことの愚かさ、空しさを知り、悪いことをしていたと悔い改めて、主に立ち返りました。もうこんなことはしないと決別し、燃やしてしまったのです。驚くべきリバイバルです。
こうして、エペソに主のことばが力強く広まり、勢いを得て行きました。20節。彼らは、これまで自分たちの人生を無駄にして来たものから解放され、人生が新しくなりました。私たちは、イエス様を信じて救われていても、依然として執着しているものが何かあるでしょうか。私たちを執着させ、振り回していたものから抜け出して、御言葉で導かれ、主に集中する人生となることを願います。ローマ12:1〜2。
使徒19:11 神はパウロの手によって驚くべき力あるわざを行われた。
19:12 彼が身に着けていた手ぬぐいや前掛けを、持って行って病人たちに当てると、その病気は去り、悪霊も出て行くほどでだった。
19:13 ところが、ユダヤ人の巡回祈祷師のうちの何人かが、悪霊につかれている人たちに向かって、ためしに主イエスの名を唱え、「パウロの宣べ伝えているイエスによって、おまえたちに命じる」と言ってみた。
19:14 このようなことをしていたのは、ユダヤの祭司長スケワという人の七人の息子たちであった。
19:15 すると、悪霊が彼らに答えた。「イエスのことは知っているし、パウロのこともよく知っている。しかし、おまえたちは何者だ。」
19:16 そして悪霊につかれている人が彼らに飛びかかり、みなを押さえつけ、打ち負かしたので、彼らは裸にされ、傷を負ってその家から逃げ出した。
19:17 このことがエペソに住むユダヤ人とギリシヤ人のすべてに知れ渡ったので、みな恐れを抱き、主イエスの御名をあがめるようになった。
19:18 そして、信仰に入った人たちが大勢やって来て、自分たちのしている行為を告白し、明らかにした。
19:19 また魔術を行っていた多くの者が多数、その書物をもって来て、皆の前で焼き捨てた。その値段を合計すると、銀貨五万枚になった。
19:20 こうして、主のことばは力強く広まり、勢いを得ていった。
詩篇102:13 あなたは立ち上がり、シオンをあわれんでくださいます。今やいつくしみの時です。定めの時が来たからです。
申命記18:10 あなたのうちに自分の息子、娘に火の中を通らせる者があってはならない。占いをする者、卜者、まじない師、呪術者、
18:11 呪文を唱える者、霊媒をする者、口寄せ、死人に伺いを立てる者があってはならない。
18:12 これらのことを行う者はみな、主が忌みきらわれるからである。これらの忌みきらうべきことのために、あなたの神、主は、あなたの前から、彼らを追い払われる。
ローマ12:1 そういうわけですから、兄弟たち。私は、神のあわれみのゆえに、あなたがたにお願いします。あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です。
12:2 この世と調子を合わせてはいけません。いや、むしろ、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に受け入れられ、完全であるのかをわきまえ知るために、心の一新によって自分を変えなさい。
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